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故郷に帰ったウムボルトはそこで孫逸文と再会する。安彦良和『虹色のトロツキー』第2巻
安彦良和『虹色のトロツキー』第2巻

『虹色のトロツキー』第2巻

(安彦良和。中央公論新社。中公文庫コミック版。2000年。533円。252ページ)
「石原莞爾からトロツキーを建国大学に招く案を聞いたウムボルト。通遼に帰郷した彼は憲兵によって連れていかれてしまうが、その前に憲兵に追われているジャムツこと孫逸文と再会する。そして陰謀の手はこの地まで伸び、ウムボルトは襲撃を受けることになるのだが・・・」

『虹色のトロツキー』の第2巻。一巻は潮出版社から出てる大きな版のやつを手に入れましたが、二巻以降がどうしても手に入らないので、しょうがなくこれも中公文庫コミック版で買いました。
故郷・通遼に帰り、ジャムツこと孫逸文との再会、そして、母が殺されたあの事件にさらに近づくウムボルト。彼を追ってやってきた楠部も動きだし、ウムボルトは危険を犯して徐々に秘密を知って行くことになります。ここには銀巴里の美人歌姫・麗花もいて、実は彼女も反日組織の一員だったことがわかってきます。そして、彼女とともに潜んだ村でジャムツと会っているところを憲兵に襲撃されてしまい、一緒に逃亡することになったりも。
もう、どんどん後戻りできないところまできてしまいました。一時的に建国大学に戻ったりもするのですが、大学の中でも反抗する学生が出たりと、不穏な様子。いや、まあ、はじめからこの陰謀に巻き込まれた段階で、逃げられない立場だったのかもしれません。

巻末に越澤明氏による「満州国の首都・新京の都市計画とその思想」という記事があります。


今月、中央公論新社から出る『黒船以前 パックス・トクガワーナの時代』(
中村彰彦/山内昌之)という本が面白そうですね。

参照サイト
中央公論新社
http://www.chuko.co.jp/bunko/
安彦良和の宮殿(ファンサイト)
http://www.asahi-net.or.jp/~sj2n-skrb/yas/

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