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  デジタル・クワルナフ
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ディストピア小説の傑作を映画化した作品。ジョージ・オーウェル原作の映画『1984』を見ました。
web拍手レス
>『炎628』はベラルーシフィルムとモスフィルムの共同制作なので、ウクライナの映画ではありません。
>『炎628』、もう一言。制作は1985年。2005年は日本でのDVD発売年ですね。
あー、間違えました。ベラルーシでしたね。画面綺麗だったから2005年で納得してましたが、思ったより古い映画だったんですか。これの話聞いたの最近だったので、ここ最近元気がいいロシア映画のことかと思ってました。

>ディストピアものなら「蟻に習いて」も、まずまずでした。前にも紹介しましたかね?
たぶん、してます!

>田中ロミオの「人類は衰退しました」も・・・・これはむしろユートピアでしょうか?
まあこれはこれで幸せな方向?

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映画1984_ジョージ・オーウェル_1

『1984』
(原作/ジョージ・オーウェル。イギリス映画。監督/マイケル・ラドフォード。出演/ジョン・ハート、スザンナ・ハミルトン、他。ビデオメーカー。製作は1984年。1995年VHSビデオ化。113分。)
「1984年、世界のみっつの大国のうちのひとつ、オセアニア。『偉大なる大兄(ビッグブラザー)』が指導する政党INGSOC(イングソック)の政策により、人びとは生活の隅々まで支配された全体主義的管理社会の中に生きていた。報道や情報を統括する真理省の記録局の職員ウィンストン・スミスは、職場で出会った女性ジュリアに魅かれていく。恋愛すら危険な社会でふたりは密かに逢瀬を重ねるのだが・・・」


ジョージ・オーウェルの傑作ディストピア小説の映画化。タイトル通り1984年に制作されたのですが、現在なぜかまだDVD化されておらず、手に入らないのですが、先日晴天さんに見せてもらいました。
ひとりの中年男性が、理不尽で矛盾に満ちたこの世界で、ささやかな抵抗をし、ささやかな歓びを得たものの、圧倒的なまでの力によって苦しめらてしまうというような話。作品そのものは淡々とした雰囲気で進みながら、かなり深いテーマについて語っていきます。


映画1984_ジョージ・オーウェル_5

これが、主人公のウィンストン・スミス。オセアニアという国の四大組織のひとつ、報道・情報を統括する真理省の記録局で過去の記録を改変・捏造する仕事をしている冴えない中年男性。黙々と仕事をこなすも、その国家体制そのものには疑問を抱いています。


映画1984_ジョージ・オーウェル_4

ウィンストンが出会う女性・ジュリア(小説版だとジューリアになってますが)。
性風俗を取り締まるポルノ課で働いているけどセックス好き(この説明には偏りがあります)。性には肯定的な彼女にウィンストンがどんどんハマっていき、性や愛の素晴らしさを知っていきます。


映画1984_ジョージ・オーウェル_3

ブースに区切られたウィンストンの職場。過去の新聞の記事内容を現在の状況に合わせて書き換えていく、という非常にディストピアらしい仕事。これとそっくりなシーンが『未来世紀ブラジル』にあったような。そういや、久々に『未来世紀ブラジル』が見たいな〜


映画1984_ジョージ・オーウェル_6

ディストピアといったら、食堂は欠かせない。まずそうな食事はともかく、勝利ジンは飲んでみたいな。
みんなが着ているのはINGSOCの制服の青い作業着。

食堂といえば、速水螺旋人さんの『馬車馬大作戦』の中に収録されているディストピア世界の食堂を舞台にした短編「ユートピア・カフェはあなたの友」は傑作ですのでぜひ一読を。


映画1984_ジョージ・オーウェル_2

集会でやるポーズ。両手の握りこぶしを頭の上で交差させる。見てる最中、自分もついやってみました。立ち上がってまでして・・・。



前々から見たい見たいと思っていて、やっと見ることが出来ました。これのことを聞いた時、「『未来世紀ブラジル』みたいな作品ですか?」って聞いたら、「『未来世紀ブラジル』が『1984』みたいなんです」って言われたのですが、見て納得。『未来世紀ブラジル』の他にもディストピアものの作品の元ネタを見た気分。
この前皆さんと会った時にディストピアものについて話をしましたが、みんないろいろ読んでて吃驚しました。私などほとんど読んだり観たりしてないので、いくつか薦められた作品を見てみるつもり。とりあえずコレから。実はこの作品を見た日に、原作の小説も買いました。

1984_ジョージ・オーウェル

『1984年』

(ジョージ・オーウェル。訳/新庄哲夫。早川書房。ハヤカワ文庫。1949年。早川の日本語版は1972年発行。760円。422ページ)

私が買ったのは2002年の45刷目のもの。これが1949年に書かれたと知って吃驚しましたよ。
速水さんに原作から読んだ方がいいと言われてたのに、映画見るの我慢できませんでした。まあ、『鷲は舞い降りた』の時も映画から見て、イメージが思い浮かんで読めたので、これも映画の場面を思い浮かべながら読むしかないか。
今、ちょっと冒頭部分を読み始めたらぐいぐい引き込まれてしまいました。これは読むのが楽しみだな〜

これ買うのと同時に、角川文庫から出てるオーウェルの『動物農場』も買いました。もう、タイトルだけでワクワクしてきます。

そうだ、オーウェルの『すばらしき新世界』をリドリー・スコットが再映画化します。
「リドリー・スコット監督が、新作SF「すばらしき新世界」に着手?」
http://eiga.com/buzz/20080606/7

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晴天さんに『1984』もらった時に、同時に『炎628』って映画もいただきました。
これ、第二次世界大戦中のベラルーシを舞台に、戦争の姿を描いた作品。1985年のロシア映画。まだ、半分しかみてませんが、面白いですよ。

昨日は、深夜にこの二作を立て続けに見てたら、途中で頭痛くなってきたので(もともと体調悪かったので)寝ましたが、その後見た夢の中で、自分でも状況はうまく思い出せないのですが、なぜか私は密貿易拡大を狙うロシアマフィアの男たちに取り押さえられることに。そして本当に生娘のような悲鳴をあげながら目を醒ましました。なんだったんだあの夢は。


参照サイト
早川書房
http://www.hayakawa-online.co.jp/
allcinema online
http://www.allcinema.net/prog/index2.php
映画ドットコム
http://eiga.com/
ジョージ・オーウェル(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%AB

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by xwablog | 2008-06-17 23:32 | 日記
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