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エルサレムを守る騎士バリアンの活躍。リドリー・スコット『キングダム・オブ・ヘブン』
web拍手レス

>キングダム・オブ・ヘブンまずまずでしたね。ロック・ユー!は御覧になりましたか?
『ロックユー』は良かったですね〜。もちろん、DVDまで持ってますよ!

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どうも。最近は積み本が日に一度かニ度は崩壊する程度には積み上がってる馬頭です。
こんな環境にいれば体調も崩すわい、とか思ったりします。片付けたいけど、今日はとにかく寝てなんとか体調を戻さないと来週に困ったことに・・・

英女王も「ユーチューブ」活用=Xマスメッセージ掲載へ(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007122300023
日本の皇室もこういうことやってみるべきでしょうね。

英女王、歴代最高齢の君主に=高祖母の記録上回る(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200712/2007122001125&rel=j&g=int
ヴィクトリア女王より長寿なわけですが、在位期間ではまだ七年も短い。エリザベス2世が即位した時は25歳ですが、ヴィクトリア女王は18歳で即位。どっちも、若き女王! なんか萌えますね。
ところで、ヴィクトリア女王って19世紀後半から今に至るまでのヨーロッパ各国の王室に広くその子孫を残した人ですが、彼女の持つ血友病が遺伝でロシアの皇太子アレクセイなどに伝わってしまいます。

ブレア前英首相、カトリックに改宗(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007122300005
これはちょっと驚いた。

カリモフ氏の再選確実=ウズベク大統領選(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007122300035


それはともかく。

キングダム・オブ・ヘブン


『KINGDOM OF HEAVEN(キングダム・オブ・ヘブン)』

(リドリー・スコット監督。アメリカ映画。出演/オーランド・ブルーム、エヴァ・グリーン、リーアム・ニーソン、ジェレミー・アイアンズ、エドワード・ノートン他。20世紀FOX。145分。1500円)
「12世紀。ヨーロッパのキリスト教徒たちが聖地エルサレムを占領してから100年。十字軍の騎士たるゴットフリーは母国フランスへ戻り、庶子バリアンに自分とともに聖地へ来ないか、と誘う。妻と子供を失っていたバリアンは、見知らぬ父とともに聖地へと向かうのだが・・・」

十字軍騎士のバリアンの活躍を描いた歴史映画。歴史上に実在するモデルはいますが、バリアンは創作です。
鍛冶屋のバリアンは、ある日父親を名乗る騎士ゴッドフリーがやってきて一緒に聖地に来いと誘われます。彼には他に後継者がいなかったのです。妻と子供を失っていたバリアンですが、現地の司祭ともめて殺してしまい、そこを逃げて父の後についていきます。
しかし、そのことが元で地元領主の兵士たちと戦うことになり父ゴッドフリーは負傷。その後死亡してしまいます。それでも聖地へと向かう船に乗ったバリアンですが、船は嵐に合い、沈んでしまいます。海岸に漂着したバリアン。そこから歩いてさまよう内に、とあるイスラム教徒の地元領主と戦うことになり、殺してしまいます。その男の連れ添いの男が、バリアンの言葉を解すのでそのまま聖地へと連れて行かせます。
聖地についたバリアンは、父ゴッドフリーが治めていたイベリンの領地を治めることになるのです。現地では周囲をイスラム教徒に囲まれていながらも、同じキリスト教徒同士で折り合いが悪く、一致団結という感じではない様子。彼を快く思わないトランス・ヨルダンの領主ギー・ド・リュジニャンという人物もいたりします。しかし、エルサレム国王ボードワン4世の妹シビラ(ギーの妻)と親しくなったりもします。その互い想いは道ならぬ恋へと発展するのですが・・・。

イスラム勢力の指導者サラディン(サラーフ・アッディーン)は、アンティオキ公ルノー・ド・シャティオンたちが行った隊商への襲撃をきっかけにエルサレム王国へ進撃してきます。ルノーの領地カラクで英雄的な戦いをみせたバリアンは、ボードワン4世やティベリウス卿の信頼を勝ち得ますが、シビラとの再婚要請を自分的に許容できなかったためそれを拒否し、その後国王が死ぬとギーがエルサレム王国の実権を握ってしまいます。ボードワン四世がせっかく平和裏にことを収めたというのに、対イスラム強硬派のギーやルノーは、サラディンと戦いを望み、あっさりと敗北します。
サラディンは十字軍国家との決着をつけるため、エルサレムを占領するため攻め寄せてきます。強硬派のギーたちも穏健派のティベリウス卿もいない中、バリアンはわずかな兵士、そして市民たちの協力を得てこれに対抗しようとするのでした・・・

基本的には1187年のエルサレム陥落までの史実を元ネタに、バリアンという人物を主人公に組み立てたフィクション。同じくスコット監督の『グラディエーター』以来、歴史ものが流行っていた中で作られたもののひとつと見ていい作品です。しかし、その内容には当時すでに行われていたイラク戦争の影響からか、反戦というか宗教対立批判的な臭い部分(それも結構直接的な表現が)があるのがリドリー・スコットらしいというかなんというか。まあ、バリアンのキャラを見てもわかる通り、この人、綺麗ごと好きですから。
話は非常にいいのですが、残念ながら、長編映画であり、日本では完全版は上映もDVD化もされませんでした。実はアメリカでは完全版がDVD化されたというので、日本でも出ないかとずっと待っていたのですが、とうとう出なかったので先日諦めてこれを買ったという次第です。まあ、安かったし。字幕も戸田奈津子だし不満ありあり。wikiによると20世紀フォックスではこうした酷いもので出してしまうことが度々あるとのこと。いや、いつかアメリカ版四枚組のものを見たいものです。

十字軍ものですが戦いのシーンは、カラク城前での戦い、そして最後のエルサレム攻防戦だけで、ハッティンの戦いは戦い前の様子と、十字軍敗北後のところだけがあります。イスラム軍も十字軍もかっこいいので、もっとやって欲しかったなぁ。あと、『タイムライン』でも思いましたが、夜に投石機を使って派手に爆発ボンボンなシーンは見栄えがいいとはいえやり過ぎな気が。

イスラム側の役者としてサラディンが凄くかっこいいです。ちょー渋い男で私的なサラディンイメージより少し線が細いですが、これもまたいい。あと英スーダン混血の俳優アレクサンダー・シディグ演じるナシールもいい。

十字軍側では一番かっこよかったのはもちろんティベリウス卿ですが、もっと活躍して欲しかったですね。エドワード・ノートン演じるエルサレム王ボードゥワン4世はずっと仮面被ってたのですが良かったです。実はルノーもギーも役がはまっててよかった。
しかし、王妹シビラ演じるエヴァ・グリーンはすげー美人ですね。仏スウェーデン混血。双子の妹がいるとか。アメリカ英語や日本語を勉強してるってあるけど、どれくらいしてるんだろ。あと、実際にはギー役のマートン・チョーカシュとほんとうにつき合ってるとか。

ところで、このDVDは収録特典として史実解説ってのが付くのですが、これがちょっと酷い。ドキュメンタリーとかみたいな形式ならわかりますが、映画と一緒にいろいろな歴史ネタの話が字幕として付くというもので、はっきり言って読みにくいったら無いです。映画にも解説にも集中できない。ずっと見ないといけないし。なんのつもりだろう?

参照サイト
キングダム・オブ・ヘヴン公式
http://www.foxjapan.com/movies/kingdomofheaven/
十字軍 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E5%AD%97%E8%BB%8D
イベリン家
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%AE%B6

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by xwablog | 2007-12-24 00:07 | 史劇
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