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タグ:西欧 ( 55 ) タグの人気記事
人々が生きる中世ヨーロッパ世界とは・・。堀米庸三/編『生活の世界歴史 6 中世の森の中で』
ども。馬頭です。
この前の日曜にコミティアあったらしいけど、その日は久々に地元の方に行きました。実家には帰らなかったけど。1年半ぶりくらいに友達と会って飲み会。積極的に連絡しないタイプばかりなので、無理にでも集まらないと飲み会もできない。というか、最近みんなPS3とかで、電源無しのゲームはほとんどやってないらしい。一番ゲームやってる人間に『馬車馬大作戦』を布教しつつ、「コンベンションとか行かないと駄目なんじゃないか?」と言ってみても、「そういうのは俺が働いてる土日なんだよ!」とのこと。まあ、そりゃそうか。

あと、最近ネットが不調です。アクセスできないことの方は確認中。さらにそれとは関係ないけど昨日あたりから、理由がよくわからないままエキサイト商品情報も検索できなくなっちゃいました。

それはともかく。

生活の世界歴史 6 中世の森の中で

『生活の世界歴史 6 中世の森の中で』

(堀米庸三/編、木村尚三郎、渡邊昌美、堀越孝一。図版監修/松村赳。河出書房新社。1991年。680円。353ページ)
プロローグ 自然と時間の概念
市民の一日、農民の一年
攻撃と防禦の構造
城をめぐる生活
神の掟と現世の掟
正統と異端の接線
「知(アルス)」の王国
エピローグ パリ一市民の日記
参考文献
索引

もとは1975年に出たシリーズの文庫版。人気があって、何度も出てますね。
その中でも、この6巻の「中世の森の中で」は、中世ヨーロッパ社会というものがどういったものだったのか、人々の生活を覗き見つつ紹介します。
社会史ものが好きならOKですし、中世世界というものがそこに生きる人々にとってどういうものだったのかを知りたい人なら手始めにばっちりの一冊。
文庫なのに図版が多く、当時の文献からの抜粋なども多くあって、楽しい一冊です。

参照サイト
河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/np/index.html

関連記事
昔の人の生活の様子を再現した絵本みたいな本『カラーイラスト世界の生活史』シリーズの手持ちを並べてみた
http://xwablog.exblog.jp/9826760
歴史家たちの歩んだ人生とその業績を集めた本。刀水書房『20世紀の歴史家たち』世界編・上下巻
http://xwablog.exblog.jp/9171981
かわいい狼神ホロと若い行商人ロレンスの二人旅。支倉凍砂『狼と香辛料』第1巻の感想その2
http://xwablog.exblog.jp/7265985
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by xwablog | 2009-02-17 00:26 | 書庫
チャランポランの青年錬金術師が囚われの身となり・・・。やまざき貴子『LEGAの13』第1巻と2巻
どうも。馬頭でございます。
最近、ポテトチップスを食べる時に、味が足らないということで、一味唐辛子とカイエンヌペッパーパウダーをかけて食べてるのですが、凄い辛くて非常にイイです。唐辛子だけだとあんま辛くないんですが、カイエンペッパーだと続けて食べれないほど辛くなります。あと、柚子入りの唐辛子を使うもの美味しいです。

それはともかく。

『LEGAの13(レーガのじゅうさん)』第1巻やまざき貴子


『LEGAの13(レーガのじゅうさん)』第1巻

(やまざき貴子。小学館。フラワーコミックス。2007年。390円)
「16世紀後半のヴェネチアで薬屋を営む傍ら、錬金術の探求にいそしむゲオルグ・サルヴィアティとその息子レガーレ。腕の良さから『ストレーガ(魔法使い)』と渾名されるゲオルグとは違い、ちゃらんぽらんのレガーレは、毎夜遊び歩いては浮きを流す毎日だった。しかし、ある日、父ゲオルグが魔女の疑いで逮捕されてしまい・・・」

『っポイ!』や『ZERO』のやまざき貴子氏が、なんと16世紀のイタリア・ヴェネチアを舞台にした漫画を描いてます。『っポイ!』の後半や『ZERO』あたりで、ちょっと離れてしまった作家さんでしたので久々です。そして、やっぱりこの人の漫画面白いなぁ、と再確認。
不真面目で陽気で小さい頃から幽霊(?)クラリーチェが見える、快楽主義者の青年レガーレ(レーガ)が、父の逮捕をきっかけに、ヴェネチアの元首(ドゥーチェ)の下で錬金術によって金を作り出すことを強制されることになります。彼は権力者たちの策謀に巻き込まれたりしながら、のらりくらりととらわれの身の生活を送るのですが、その中で彼をはめた謎の多いコルヴォ・ポポラーレや、互いに魅かれ合うことになる元首の娘アルフォンシーナ、ひょんなことからレーガの弟子になる道化の少年ピエロといった、いろいろな人に出会い、そして自分の知りたい事、知らなかった事へと近づいていくことになります。



『LEGAの13(レーガのじゅうさん)』第2巻やまざき貴子

『LEGAの13(レーガのじゅうさん)』第2巻

(やまざき貴子。小学館。フラワーコミックス。2008年。390円)

レガーレたちが求める錬金術で黄金を求める方法は、何かの鉱石と混ぜると金にさせることができるという「賢者の石(哲学者の石)」の発見です。タイトルにある「LEGA(レーガ)」とは「合金」のこと。レガーレは12個の候補をみつけてるので、13個めとして賢者の石を探してるというわけです。

パスクアーレ・チコーニャ(Pasqual Cicogna)は1585年から1595年の元首。作中の年代が何年になるのかは不明。
話の中でゲオルグたちの出身地でキーとなる土地としてフィレンツェが出てくるので、ヴェネツィアだけじゃなく、フィレンツェに行ったりするのでしょうかね。

当時の事物のネタがいろいろ出てきますが、もしかしたら結構いろいろ資料みて頑張ってるのかもしれません。この時代だと、イタリアはあまりパっとしないのですが、今後、メディチ家の衰亡と話を絡めてくるのかも。
今後の展開が楽しみです。

たしか『メディチ家の滅亡』とかなんとか言う本持ってたはずですが、見つからない。三十年戦争関連の情報が欲しくて手に入れたような憶えがあるけど、ほぼ読んでない本だったはず。

あ、やまざき貴子氏は北海道の東端の方の出身なんですね。

参照サイト
小学館コミック -flowers
http://flowers.shogakukan.co.jp/
ヴェネツィアのドージェ一覧(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%8D
%E3%83%84%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%81%AE%E3%83%89%E3%
83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E4%B8%80%E8%A6%A7
Pasquale Cicogna(wikipedia)イタリア語
http://it.wikipedia.org/wiki/Pasquale_Cicogna

関連記事
イタリア各地を巡った体験を漫画に。小栗左多里&トニー『さおり&トニーの冒険紀行 イタリアで大の字』
http://xwablog.exblog.jp/9797131
飛べない豚はただの豚だ。飛ばない豚はよく訓練された豚だ。宮崎駿『紅の豚』のDVD
http://xwablog.exblog.jp/8870917
当時の本を手本にイタリア貴族のマナーを語る。彌勒忠史『イタリア貴族養成講座』
http://xwablog.exblog.jp/9155024
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by xwablog | 2009-02-02 23:21 | 史劇
「純潔のマリア」二話目はインキュバスを作っちゃいますよ。『good!アフタヌーン』#02
今日は無駄足だわ小学生に馬鹿にされるわで散々なことばかりでした。帰りに『麗島夢譚』買ってきましたがすぐには読めず。これから読みます。

それはともかく。

good!アフタヌーン』♯02

『good!アフタヌーン』♯02

(講談社。2009年。680円)
表紙・巻頭カラー・高橋ツトム「地雷震 diablo」
石川雅之「純潔のマリア」
虎哉孝征「カラミティヘッド」
太田モアレ「鉄風」
藤島康介「パラダイスレジデンス」
吉田基己「夏の前日」
新連載・深山和香「ロケットスターター」
都築和彦「やまとものがたり」
ほか。

隔月刊の『good!アフタヌーン』の2号が発売されてました。
今回の「純潔のマリア」は、夢魔アルテミスをやって英国側の指揮官たちを骨抜きにする作戦だったのに、英軍内で同性愛がはやってて困ったことに。マリアがふくろうをもとにインキュバスを作ろうとするのですが・・・というお話。まだ正確な年代とかわかりませんが、最後までわかないままかな?
「エフェソスのエニグマ」って呼んでる本てなんでしょね。エフェソスといえば、アルテミス信仰の一大拠点。エフェソス公会議の時でもまだ住民は聖母マリア信仰の下層でアルテミスを崇めてたともいうし、そこらへん関係かな。
ブールジュはフランスのど真ん中あたりの都市。オルレアンのちょい南あたりか。「ブールジュの王に・・」って台詞があるので、これで少し時代を特定できるかも? 百年戦争関連の本探すのめんどいので確認はまた今度。
フクロウに名付けられた名前「プリアポス」もギリシャ神話の神名ね。小アジアのミューシアの神。パーン神に比定される豊穣神。男性の性的な力の神としても崇拝されたそうで、そっからこの名前をとったんでしょうね。



ギリシア神話(新装版)フェリックス・ギラン

『ギリシア神話』(新装版)

(フェリックス・ギラン。中島健/訳。青土社。1991年。1800円。324ページ)

これ、今回ちょっと見ててはじめて気づいたんですが、原著の初版は1930年ですね。そういう本だったのか。



『good!アフタヌーン』は新連載もたくさんはじまって充実してきましたね。「ハルシオン・ランチ」は今回落としてましたが。
虎哉孝征氏の「カラミティヘッド」は今後楽しみ。注目してた太田モアレ氏の「鉄風」はなんか燃える展開に。都築和彦氏の「やまとものがたり」は古代日本ものであの絵柄なので、合うかな〜、とおもってましたが結構面白いです。深山和香氏の「ロケットスターター」はたしか元は同人誌でやってたやつでしたか?


参照サイト
good!アフタヌーン
http://kc.kodansha.co.jp/magazine/index.php/13872
編集チーフの真夜中の事情
http://good-afternoon.weblogs.jp/blog/

関連記事
石川雅之の新作「純潔のマリア」が連載開始。中世フランスが舞台。 『good!アフタヌーン』が創刊。
http://xwablog.exblog.jp/9838239
中世フランスが舞台の『純潔のマリア』も連載されます。2008年11月に『good!アフタヌーン』創刊予定
http://xwablog.exblog.jp/9367570
時は幕末、不穏な京都の街中で新撰組を密かに襲い続ける男がいた。石川雅之『人斬り龍馬』
http://xwablog.exblog.jp/7635723
森薫氏が描く19世紀のカフカスが舞台の新作登場。『fellows!(フェローズ!)』2008年10月号(創刊号)
http://xwablog.exblog.jp/9671068
中世フランスが舞台の『純潔のマリア』も連載されます。2008年11月に『good!アフタヌーン』創刊予定
http://xwablog.exblog.jp/9367570
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by xwablog | 2009-01-20 00:26 | 史劇
イギリスと結婚した処女女王がスペインと戦う。イギリス映画『エリザベス ゴールデン・エイジ』
今日はいろいろ無茶したせいか、体調が悪いです。この前手に入れることができた『虹色のトロツキー』全巻を帰ってから読もうかと思ったけど、ちょと無理だ。
代わりにこの前観たこれでも。

エリザベス ゴールデン・エイジ

『エリザベス ゴールデン・エイジ』

(イギリス映画。監督/シェカール・カプール。出演/ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ、クライヴ・オーウェン、アビー・コーニッシュほか。2007年。114分。)
「16世紀後半、イングランドの女王として君臨するエリザベス1世。ある年、彼女の宮廷に一人の航海者がやってくる。新大陸から帰ったウォルター・ローリーは、女王と知己を得ようとしていたのだが、エリザベス1世は彼の魅力に強く魅きつけられる。しかし、エリザベスの侍女エリザベス・スロックモートンもローリーに魅かれ・・・」

1998年に作製された『エリザベス』の続編。スタッフは同じ。
今度の話は、女王に即いて権力を握ったあとのエリザベスが強大なスペインと戦う姿を描いたものですが、ウォルター・ローリーとの恋の話がもうひとつの柱となっています。
英邁な君主としての姿と、恋ひとつままならず、女として老いはじめた姿、そして妹メアリー・スチュアートと対立しなければならない苦悩を描きます。(ババア萌えな人にはいい作品かも)
ウォルター・ローリーがかっこいい男で(残っている肖像画もかっこいいです)、物語のもうひとりの主人公的な存在となっています。
かなり力の入った作品で、町中の様子とか行列や儀式で使う衣装なんか凄いですし、アルマダの海戦もなかなか良かったです。
フェリペ2世がスペイン中の森を伐採して無敵艦隊アルマダを建造するところなんてなかなか興味深かった。あとイギリス艦隊の指揮官・ドレイクや、占星術師として有名なジョン・ディーまで登場してくれます。敵のボスであるスペイン王フェリペ2世が私的に非常にかっこよくたまりません。
それと、エリザベス1世の婿探し的なシーンでは、ロシアのイヴァン雷帝の肖像画が登場したりします。けど、あの肖像画は19世紀に描かれたやつなんですが。

世界の戦争 6 大航海時代の戦争 エリザベス女王と無敵艦隊

『世界の戦争 6 大航海時代の戦争 エリザベス女王と無敵艦隊』

(編/樺山紘一。講談社。1985年。1300円。329ページ)
この中の一章「スペイン艦隊の敗北」は海野弘氏が書いています。



スペイン無敵艦隊

『スペイン無敵艦隊』

(石島晴夫。原書房。1981年。1800円。282ページ)
この本では第五回まであったアルマダの戦いを全部紹介し、イギリス・スペイン間の海での対立を通して解説しています。



アルマダの戦い スペイン無敵艦隊の悲劇

『アルマダの戦い スペイン無敵艦隊の悲劇』

(マイケル・ルイス。訳/幸田礼雅。新評論。1996年。3090円。290ページ)
こちらはまさに1588年の「アルマダの戦い」のみを細かく解説。



どうでもいいことですが、メアリー・スチュアートが処刑されるシーンを見て、『ジョジョの奇妙な冒険』を思い出した。タルカスとブラフォードはどこだーっ!

参照サイト
エリザベス ゴールデンエイジ公式
http://www.universalpictures.jp/sp/elizabeth_goldenage/
ウォルター・ローリー(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC
アルマダの海戦(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%80%E3%81%AE%E6%B5%B7%E6%88%A6

関連記事
騎士道のかっこよさをエドワード黒太子視点で描く。蒲生総『ガーター騎士団 Splendour of KING』全3巻
http://xwablog.exblog.jp/10041406
スペインの剣客の活躍を描く。ヴィゴ・モーテンセン主演の映画『ALATRISTE(アラトリステ)』見てきました
http://xwablog.exblog.jp/10174394
船の技術と歴史を紹介する博物館「船の科学館」に行ってまいりました。
http://xwablog.exblog.jp/9544946
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by xwablog | 2009-01-18 01:38 | 史劇
人類で二番目に古い職業の栄枯盛衰。菊池良生『傭兵の二千年史』
web拍手レス
>comicリュウいいですよね。ちょいあ!目当てに買い始めたのですが、他もまずまず。なんといいますか、ごちゃまぜですが・・・・・
確かにごちゃまぜ。雑誌としてのカラーはいまだ不鮮明ですが、作品のジャンルよりも、作家陣を見ると、実力者揃いで攻めてますね。方向性としては、幻冬舎の『BIRS』みたいな立ち位置かもしれません。

>一口に傭兵と言っても色々なのでしょうね。そういえば冷戦時代の雑誌が、旧ソ連の下請け(?)で
>各地に出兵してる国々を”傭兵”と呼んでいました。いや、これはごく最近図書館で見かけたのですが。
冷戦時代だから適当なこと書いてますね〜。
軍事的技術を提供し、お金を得るのが傭兵なら、軍事力を提供してお金まで出させられる今の日本は傭兵以下って感じでしょうか。
そうだ。日本もフランスみたいに傭兵部隊とか作ってくれないかな。

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ここ数日、えらい月が綺麗ですね。

それはともかく。

傭兵の二千年史_菊池良生

『傭兵の二千年史』

(菊池良生。講談社。講談社現代新書。2002年。680円。229ページ)
第一章 クセノフォンの遁走劇
第二章 パックス・ロマーナの終焉
第三章 騎士の時代
第四章 イタリア・ルネッサンスの華、傭兵隊長
第五章 血の輸出
第六章 ランツクネヒトの登場
第七章 果てしなく続く邪悪な戦争
第八章 ランツクネヒト崩壊の足音
第九章 国家権力の走狗となる傭兵
第十章 太陽王の傭兵たち
第十一章 傭兵哀史
第十二章 生き残る傭兵
あとがき
参考文献

この前『アラトリステ』を観た影響で、近世軍事制度関連・傭兵関連・オランダ史・八十年戦争・三十年戦争などの本が読みたくなって、いろいろ見てたんですが、読んでなかったこれを買って読んでみました。
『戦うハプスブルク家』などの著者・菊池良生氏の本で、傭兵の歴史を通史で紹介。基本的にヨーロッパの傭兵と、彼らが歴史にどう関わって、生まれ、変わって来たかということの本です。歴史の状況に影響されて、傭兵も変わっていくし、傭兵に影響されて歴史も動くのです。
非常に判り易くまとめてあって、導入として非常にいい本です。最後の締めだけはちょっとロマンチックに締め過ぎかもしれませんが(笑)。まあ著者がオーストリア文学の研究者らしいので、その影響かな?

とりあえず『ドイツ傭兵の文化史』を買ってなかったので、これも買ってみようかと思います。
あと、『傭兵制度の歴史的研究』もいつか手に入れよう手に入れようと思い続けてましたが、値段がいっこうに下がらないので、もう諦めた方がいいんでしょうかね。

ちなみに、まだ箱からも出してないのですが『アラトリステ』の小説の方は買ってみました。3巻だけ。時間作って読もう。

いつも思うんですが、講談社現代新書の新しいカバーはデザインが酷いですね。実はこれ古本で買ったんですが、新しいカバーのもあったけど、古いこっちにしました。なんで、あんなカバーデザインにしたんだろ。デザイン料が省けるから?

そうそう。傭兵で思い出したけど、岩波文庫の『アナバシス』が16年振りに再版するそうです。あと『比較言語学入門』も。


今更思い出しましたが、『コミックリュウ』ジョン・ハンターが主人公の漫画『解剖医ハンター』がはじまってましたね。『ジキルとハイド』のモデルになったとかいうイギリスの医学者。安彦良和氏の『麗島夢譚』(もうそろそろ単行本が出る)や速水さんの『螺子の囁き』、『嵐の花 叢の歌』(東冬)、『ヴンダーカンマー』(西川魯介)もあって、歴史好きには美味しい雑誌になってきた。

参照サイト
講談社現代新書
http://shop.kodansha.jp/bc/books/gendai/
コミックリュウ 徳間書店
http://comicryu.com/top.html
復刊 岩波文庫
http://www.iwanami.co.jp/fukkan/index.html
復刊ドットコム
http://www.fukkan.com/fk/index.html

関連記事
スペインの剣客の活躍を描く。ヴィゴ・モーテンセン主演の映画『ALATRISTE(アラトリステ)』見てきました
http://xwablog.exblog.jp/10174394/
自分の国は戦って手に入れる! 自立と妥協とバランス感覚。ウルリヒ・イム・ホーフ『スイスの歴史』
http://xwablog.exblog.jp/9407587
その想いを確かに抱き・・・。Cuvie(キューヴィー)『ドロテア 魔女の鉄槌』第4巻
http://xwablog.exblog.jp/7933356
戦乱のイタリアを賢明かつしたたかに生き抜く、戦う者たちの物語。滝沢聖峰『ばら物語』第1巻
http://xwablog.exblog.jp/7995844
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by xwablog | 2009-01-14 03:42 | 書庫
スペインの剣客の活躍を描く。ヴィゴ・モーテンセン主演の映画『ALATRISTE(アラトリステ)』見てきました
今日はせっかく洗濯機で洗ったものを、さらに乾燥させようとして、間違ってもう一度洗ってしまいました。夜までに乾かせなかったので、仕方なくストーブで暖めてます。

それはともかく。

アラトリステ。映画

『ALATRISTE(アラトリステ)』

(スペイン映画。原作・アルトゥーロ・ペレス・レベルテ。2006年。138分。出演・ヴィゴ・モーテンセン、ウナクス・ウガルデ、アリアドナ・ヒル。)
「ヨーロッパ各地の戦場で戦った経験のある剣客ディエゴ・アラトリステ。彼はスペインの首都マドリッドでこの街に来るとある英国人を襲撃するよう仕事を引き受けたが、何か不審に思うところがありこれを助けてしまう。このことが彼を窮地に追い込むことになるのだが・・・」

スペインのベストセラー小説『アラトリステ』の映画化作品。土曜は仕事でしたが、この前この映画をやっと観に行くことができました。今の所東京では有楽町のシネシャンテでしかやってないんですよね。
映画の方は17世紀スペインの拳銃稼業ならぬ傭兵稼業って感じのハードボイルドでして、強くてかっこいいんだけどママならない生き様のひとりの男の姿が、とにかくかっこ良く渋かったです。時代とか舞台とかが私の大好きな部分でしたし、話も面白いし、とりあえずDVD購入決定です。

フランドルで新教徒軍の要塞を奇襲するシーンからはじまって、マドリッドでの生活と仕事、ライバル剣客との出会い、ブレダ攻囲戦への参加、秘密裏の作戦、さらに恋の問題、養育した従者の問題、そして最後はなんとロクロワの戦いですよ。ブレダ開城の有名なシーンは知ってましたが、ロクロワまで引っ張るとはね。(作中のある段階で一気に10年とか経つので)
基本的にアラトリステとかは剣での戦いがメインですが、マスケット銃兵とかパイク兵(正確にはコルスレットか?)とかで戦うシーンも見れます。てか、もう少し人多く出してテルシオをしっかりやって欲しかったな〜。でも、フランスのピストル騎兵部隊とか、パイク兵同士の戦いとかいいもの見せてもらいましたよ。
剣劇の部分もかなり良かったです。レイピア右手にマンゴーシュ左手に、スペイン的なチャンバラのかっこよさがありました。ポーズひとつとってもかっこええです。『三銃士』とか好きな人だったらこれはイイと思いますよ。

しかし、この映画、スペインでは2006年に公開したんですね。来るの遅いですよ。主役が馳夫さんことヴィゴ・モーテンセンなのに。
とりあえず、原作は3巻がブレダでの戦いを描いた作品らしいので、ここだけでも読むつもりです。



繁栄と衰退と オランダ史に日本が見える

『繁栄と衰退と オランダ史』

(岡崎久彦。文藝春秋。文春文庫。1999年。347ページ)

舞台背景として、衰退してってる帝国としてのスペインがあって、三十年戦争もやってれば、フランスとの対立も激しくなるという中、新教徒のオランダを含むフランドル地方はスペインから独立しようと抵抗します(八十年戦争)。ブレダはフランドルの重要拠点なわけでして、これをスピノラ将軍が陥落させることのになります。その時の情景を描いた絵が、ベラスケスの名画『ブレダの開城』です。(開城は1625年だったかな? まあ、その後30年代あたりにまた奪い返されちゃうんですがね。)
ブレダ包囲の戦いのシーンは短いんですが(小説では3巻がまるまるこれらしい)、坑道シーンとか塹壕戦とかイイのがありますよ。傭兵が上官に向かって文句を言うシーンがあるんですが、傭兵が「給料が何ヶ月も払われてない」と言うと、上官に「スペイン兵は働きを見せてから金を求めろ。ドイツ兵じゃあるまいし」みたいなこと言われてしまうとことか凄いツボでした。たぶんね、映画館内で一番ニヤニヤしてたの私ですよ。



黄昏のスペイン帝国 オリバーレスとリシュリュー

『黄昏のスペイン帝国 オリバーレスとリシュリュー』

(色摩力夫。中央公論社。1996年。2400円。367ページ)

「アラトリステ」の作中に重要人物としてオリバーレス伯爵が登場しますが、なんかイメージに近い感じで非常に美味しかった。フェリペ4世もいやらしくてイイです。


原作のアルトゥーロ・ペレス・レベルテって、『フランドルの呪画』を書いた人だったのか。

映画観に行く時、映画館の場所をちゃんとチェックしないで行ったので、探すのに手間取って、はじめの映画予告とか全部見れなかったです。でも、『戦場のレクイエム』と『ディファイアンス』は少し見れた。『ディファイアンス』はナチス占領時のポーランドが舞台ですね。

参照サイト
アラトリステ公式
http://www.alatriste.jp/
シャンテシネ スケジュール
http://www.tohotheater.jp/theater/041/index.html
株式会社 イン・ロック
http://www.inrock.co.jp/

関連記事
ドラムマガジンで撃つのとかマスケット銃とかyoutubeの動画。あと、『Matchlock Musketeer』Warrior 43
http://xwablog.exblog.jp/10127813
ドン・ペドロの活躍がまだまだ見れた! 青池保子『アルカサル -王城- 外伝』第1巻
http://xwablog.exblog.jp/10046983
世界に拡大していく時代のヨーロッパ史を概説。前川貞次郎『絶対王政の時代 新西洋史5』
http://xwablog.exblog.jp/9355080
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by xwablog | 2009-01-10 00:41 | 史劇
ドン・ペドロの活躍がまだまだ見れた! 青池保子『アルカサル -王城- 外伝』第1巻
どうやら砦.comが何か問題なようで、画像がUPできません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

どうもどうも。馬頭です。
小さい頃、頭の悪い子供だった私は、将来自分が何になるかなんて想像もつかないどころかどうしようとも思わなかったのですが、よもや、頭の悪い子供がそのまま頭の悪い大人になるだなんてのは、あまりにもあまりな未来でしたね。このたびは御愁傷様です。

それはともかく。

アルカサル_王城_外伝第1巻_青池保子

『アルカサル -王城- 外伝』第1巻

(青池保子。秋田書店。プリンセスコミックス。2008年。400円。200ページ)
「14世紀の英国。カスティリアの王女コンスタンシアは、エドワード黒太子の弟ランカスター公ジョンの二人目の妻となっていた。父ドン・ペドロは暗殺され、祖国への帰還を夫ジョンのカスティリア王即位に賭け、不遇な境遇にもかかわらず、気丈に生きるのだった。しかし、この時代の英国はワットタイラーの乱など混乱を極めていて・・・」

青池保子氏の描く中世スペイン史漫画『アルカサル 王城』のシリーズの外伝となります。本編は全13巻ということで主人公・ペドロ残酷王の死後まで描ききりましたが、この外伝では、本編で描かれなかった周辺の話などを収録しています。掲載雑誌は『別冊プリンセス』『プリンセスGOLD』。
三本の話が収録されていますが、「公爵夫人の記」は、ドン・ペドロの娘で政略結婚でランカスター公ジョンに嫁いだカスティリア王女コンスタンシアの話。「天使の飛翔」は、ドン・ペドロが狩りの時に雨やどりのために訪ねた地方領主の館で女性と出会う話。「地の果てへの道」は、巡礼地として名高いサンチアゴ・デ・コンポステラへの巡礼の話と絡めて密使を送るナバラとアラゴンの陰謀を描く話。
前に紹介した『リチャード二世』でも、このコンスタンシア(コンスタンス)のことは言及されてますね(登場はしませんが)。彼女と結婚したランカスター公ジョン(ジョン・オブ・ゴーント)がスペインの王位を狙いますが、国内の騒乱や外国との戦争のせいで、15年もかかってやっと遠征することになります。ちなみにこの遠征は失敗し、ジョンもコンスタンシアもイギリスに戻ることになります。『リチャード2世』では描かれなかったワットタイラーの乱の詳しい経緯、カスティーリャ遠征までの紆余曲折なども面白いです。
ちなみに、この「公爵夫人の記」では、語り部役としてジェフリー・チョーサーが登場。『ロックユー』で追いはぎに真っ裸にされたあの人ですよ。ランカスター公ジョンは、チョーサーの保護者だったんです。チョーサーの妻フィリッパはコンスタンシアの侍女になるのですが、そのフィリッパの妹は、ランカスター公ジョンの愛人でのちに三人目の妻となるキャサリンという関係でもあります。ここらへんの関係も物語で描かれます。
「天使(アンヘル)の飛翔」は中世説話を元ネタにした作品。ドン・ペドロと純真な女性の悲恋。
そして「地の果てへの道」は、青池保子氏の別の作品『修道士ファルコ』の主人公ファルコが登場するという美味しい作品です。冒険活劇的内容。

外伝、ということですが、第1巻となっているので、まだもう少し『アルカサル』を見ることができそうですね。


参照サイト
LANDHAUS(青池保子公式)
http://www.aoikeyasuko.com/
秋田書店
http://www.akitashoten.co.jp/index2.html
ペドロ1世(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%89%E3%83%AD1%E4%B8%96_(%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%A3%E7%8E%8B)
ジョン・オブ・ゴーント(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%88

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混乱する英国で王となった少年王の苦悩。蒲生総『リチャード二世 Splendour of KING』第1巻
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騎士道のかっこよさをエドワード黒太子視点で描く。蒲生総『ガーター騎士団 Splendour of KING』全3巻
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ついに完結! カスティリア王ドン・ペドロの栄光と結末。青池保子『アルカサル----王城-----』第13巻
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by xwablog | 2008-12-16 02:40 | 史劇
混乱する英国で王となった少年王の苦悩。蒲生総『リチャード二世 Splendour of KING』第1巻
先日、雨の日に古本屋に行ったら傘立てに立てておいた傘をパクられた間抜けとは私のことですよ、皆さん。
店に入るとき、ずっとこっちを見てた薄汚いおっさんがが盗んだんだと思います。くそう。
そういや、昔、神保町のコミック高岡で、傘を盗まれそうになった男が傘持ってった学生を追っかけて怒鳴ってる場面を見たことがあります。その気持ちがよくわかる。

それはともかく。

リチャード二世 Splendour of KING第1巻_蒲生総

『リチャード二世 Splendour of KING』

(蒲生総。角川書店。ASUKAコミックスDX。1998年。520円。174ページ)
「14世紀のイングランド。エドワード黒太子の息子リチャードは、わずか10歳で王位に即く。ランカスター伯ジョンをはじめとした多くの叔父や、大人たちの中で、気弱な彼は戸惑うばかり。偉大な父の影が見え隠れするたびに、強くあるよう望まれることを重荷に感じるのだった・・・」

蒲生総氏の中世英国史漫画。エドワード黒太子の息子で、子供の頃に王位についたリチャード2世が主人公です。前作『ガーター騎士団』が多少笑いありだったのに対して、こちらはずっとシリアス調。
エドワード黒太子の次男として生まれたリチャードは、兄が夭逝したため、祖父で英国国王だったエドワード3世が死亡した時にリチャード2世として即位することになります。父は前年に死亡してしまっていたのです。
一話目「リチャード2世 Reign of Richard II」は即位してからワットタイラーの乱まで、二話目「リチャード2世 Queen Ann」は神聖ローマ帝国のカール4世の娘で、リチャード2世の妃となったアンの視点で、リチャード2世の親政とその失敗までを描きます。
エドワード黒太子というカリスマ的人物と長くつきあってきた叔父たちや家臣たちは、柔弱なリチャードに強くなるように言うのですが、プレッシャーを受けたリチャードは思い悩みます。
従兄弟のヘンリーも彼を支えてはくれるものの、リチャードは親族以外を重用したりといった失政のためいろいろ苦労することに。ちなみにこのヘンリーが、のちにリチャード2世を廃位してヘンリー4世になります。これがプランタジネット家の断絶、ランカスター朝のはじまりとなります。
世界観が前作の『ガーター騎士団』を引き継いでるので、王族たちはあまり悪く描かれません。どうも、ランカスター伯ジョンはもっと癖のある人物だったようですね。
シェイクスピアも英国の三人の王を描くシリーズの一作目で『リチャード2世』という作品を書いてるそうです。(これのシリーズを他の二人が『ヘンリー4世』と『ヘンリー5世』なので、研究者たちは『イリアッド』ならぬ『ヘンリアッド』と呼んでるとか)

この作品、第一巻となっていますが、これしか出ていません(一話ごとで話が区切れてるので中途半端ではないのですが)。苦悩する少年王を描く話としてなかなか良かったのですが残念です。これは掲載雑誌『歴史ロマンDX』の休刊が影響しているのでしょうか?
そういや、この本あたりから蒲生総氏の画力が格段に上がった感じがします。ぜひとももっと描いてほしかったですね。てか、『天上の恋』とかが復活したなら、こっちもどうでしょう?
ちなみにこの単行本には『リチャード二世』の話が2本と、「騎士と剣と円卓と」と「サー・ガウェインと醜いお姫様」というアーサー王関連の短編も描いています。

蒲生総氏は『ガーター騎士団』や『リチャード二世』の他にも、英国史ものを描いてますが、他の英国ものじゃない単行本の巻末とかに含まれてたはず。「フランスの雌狼」ことマーガレット・オブ・アンジューの話とか。

ついでに。
リチャード2世の妃で、良い王妃として知られたアンですが、彼女はカール4世の娘で、皇帝ジギスムントの同母姉でもありますね。「アン・オブ・ボヘミア」と呼ばれています。結婚して数年くらいで死んじゃう人。彼女が来るにあたって、リチャード2世は異母兄の皇帝ヴェンツェルに2万フロリン払ったとか。
作中でリチャード2世の同年代のよき理解者として登場する、のちのヘンリー4世ことハリーですが、彼は、1390年から1392年にかけて、なんとドイツ騎士団のリトアニア遠征に参加しています。この時の遠征で病気になって、それがのちのちに原因となって死亡します。
どっちも意外なところで意外な人に東欧関連の話が。

参照サイト
ASUKA 月刊あすか
http://www.kadokawa.co.jp/mag/asuka/
リチャード2世(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%892%E4%B8%96_(%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%8E%8B)

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by xwablog | 2008-12-15 23:17 | 史劇
騎士道のかっこよさをエドワード黒太子視点で描く。蒲生総『ガーター騎士団 Splendour of KING』全3巻
ちわす。馬頭です。
先日、『龍骨』の補足本『紅琥珀』を手に入れるために必要だということで、『HOBBY JAPAN』2009年1月号を買ったんですが、なんか説明読んでみたら、別に買う必要なかった。応募券とかあるのかと思ってましたよ。
しかし、久々に見る『ホビージャパン』は、相変わらずわけわからん形のモビルスーツが勢揃い。まあ、これ買っといてそれを言うのは間違いなんですが。それにしても、昔と比べてカラーページが増えた? もっと記事・コラムが多かった気がします。

それはともかく。

ガーター騎士団 Splendour of KING01_蒲生総

『ガーター騎士団 Splendour of KING』第1巻

(蒲生総。角川書店。あすかコミックス。1995年。390円。192ページ)
「14世紀のイングランド。騎士道に傾倒する国王エドワード3世を歯がゆく思っていた息子のエドワード黒太子は、父王とともにフランス遠征へと向かう。そして各地を転戦し、さまざまな場面で父王は騎士道にこだわり続ける。その度に呆れる黒太子だったが・・・」

英国大好き!の漫画家・蒲生総氏によるエドワード黒太子とエドワード3世をメインに描く中世イギリス史漫画! 時代は百年戦争まっただ中です!
角川書店が1990年代に出した『歴史ロマンDX』に掲載されたもので、全部で3巻となっています。
物語はタイトルが示すようにガーター騎士団の創設から、黒太子の死までを、騎士(道)とは何か、ということに重点を置いて描いていきます。
私は当時、これが目的で『歴史ロマンDX』買ってました。

1巻ではクレシーの戦いと騎士団創設の話、エドワード2世が廃されエドワード3世が即位する経緯、カスティーリャの無敵艦隊との海戦の話が収録されています。あと読み切り作品「Wallis ウォリス・至上の恋 永遠の愛」も収録。これは第二次世界大戦の頃、エドワード8世と結婚したウォリス・シンプソンの話。


ガーター騎士団 Splendour of KING02_蒲生総

『ガーター騎士団 Splendour of KING』第2巻

(蒲生総。角川書店。あすかコミックス。1996年。400円。176ページ)

2巻ではポワティエの戦いとナヘラの戦いのあたり。エドワード2世は妻フィリッパを失ってから駄目になってしまって、黒太子もそれが原因で気まずくなってフランスにあるイングランド領に行くことになります。スペイン戦で黒太子がすっかり体を壊してしまいます。



ガーター騎士団 Splendour of KING03_蒲生総

『ガーター騎士団 Splendour of KING』第3巻

(蒲生総。角川書店。あすかコミックス。1997年。410円。192ページ)

3巻ではエドワードたち一家の関係が描かれる話と、エドワード黒太子の側近ウォーリック伯トマス視点の話、そしていろいろな事が悪い方に向かう中での黒太子の苦悩と父王エドワード3世との関係、そして病死までが描かれます。

エドワード黒太子が物語を通じてずっと長髪の美青年、騎士道を体現した理想的な騎士・王子として描かれます。もちろん、悪い部分も描きますが、そこらへんも物語に組み込んでかっこよくまとめています。エドワード3世も同様で、やはり立派な騎士として描かれ、一度は駄目になってしまったても最後にはいいところみせてます。
話も面白いし、キャラクターたちも魅力的に描かれていて、これを読めばこの時代の英国史が好きになること間違い無しです。非常にオススメです。是非。

ちなみに、これの続編といて『リチャード2世』という作品があります。黒太子の息子リチャード2世が主人公です。これもまた入手したので次あたりに記事にしますね。

参照サイト
月刊あすか(ASUKA)
http://www.kadokawa.co.jp/mag/asuka/
エドワード黒太子(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E9%BB%92%E5%A4%AA%E5%AD%90
エドワード3世(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%893%E4%B8%96_(%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%8E%8B)
百年戦争(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E5%B9%B4%E6%88%A6%E4%BA%89

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Koei『BLADESTORM(ブレイドストーム) 百年戦争』が本日発売。これは、プレステ買おうか迷うじゃないか。
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by xwablog | 2008-12-14 00:19 | 史劇
ハプスブルク本のはしり。ハプスブルクの通史。ヴァントルツカ『ハプスブルク家ヨーロッパの一王朝の歴史』
ども。寒いの苦手な馬頭です。
いや、暑いのも苦手なんですが。
でも、砂漠に行くかシベリアに行くか、どちらか選べと言われたら、シベリア行き選びますよ。
そういや、前にドキュメンタリー番組で聞いた話では、人間は先天的に寒さに強い人間はいなくて、慣れによって寒さに強くなるらしいです。

しかし、昨日はなんか暖かかったですね。12月にしては。なんか今年の冬は全体的に暖かい?

それはともかく。

ハプスブルク家_ヴァントルツカ

『ハプスブルク家 ヨーロッパの一王朝の歴史』

(アーダム・ヴァントルツカ。訳/江村洋。谷沢書房。1981年。2700円。256+32ページ)
凡例
日本語版への序文
新書版への序文
第一章 ハプスブルク家と歴史
第二章 ローマ人、トロヤ人それともアレマン人?
第三章 ヨーロッパの十字路にて
第四章 始祖・国王ルードルフ1世
第五章 挫折と断念
第六章 「宗教」とその神話
第七章 系統分裂の時代
第八章 「オーストリア・ブルグント家」
第九章 世界の列強ハプスブルク
第十章 マドリードとヴィーン
第十一章 オーストリア・バロックの君主たち
第十二章 偉大な女帝
第十三章 国家の従僕
第十四章 いばらの冠
第十五章 ハプスブルク家とヨーロッパ
系図
地図
訳者あとがき
索引・参考文献

日本で出たハプスブルクものの初期の本のひとつですね。ハプスブルク家の歴史を通史で紹介してます。翻訳はいろいろなハプスブルクものの翻訳・著作でも知られる江村洋氏。
著者のアーダム・ヴァントルツカ教授は、1914年に、レムベルク、現在のウクライナのリヴィウで生まれました。父親の仕事が軍人で当時そこに駐屯していたみたいです。二歳で父を亡くし、1932~1936年はウィーン大学で学び、1938年にドイツ軍に入隊。1943年に米軍の捕虜になり、1946年に帰国。ジャーナリストになったあと、1958年からケルン大学、1969年からウィーン大学で教授として働き、オーストリア史研究所で研究したそうです。

あ、ちなみに江村洋氏って2005年に亡くなってるんですね。知らなかった。

『ハプスブルク家 ヨーロッパの一王朝の歴史』は翻訳ですが、江村氏自身の著作では講談社現代新書の『ハプスブルク家』や『ハプスブルク家の女たち』がよく読まれてますね。私は確か『中世最後の騎士 皇帝マクシミリアン1世伝』が初江村作品だったかな?

谷沢書房は東京・文京区の出版社らしいけど、今もあんのでしょうか?


あと、こんなのが。
なんかいまさら知りましたが、小川一水氏が14世紀の北ドイツを舞台にした『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』という小説を出したみたいです。なんと今度は都市建設ですか。
あと『第六大陸』フレックスコミックスネクストで漫画化だそうです。作画は吉祥寺笑氏。


参照サイト
江村洋(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9F%E6%9D%91%E6%B4%8B

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二つの都、ウィーンとベルリンに焦点をあてたドイツ・中欧史。加藤雅彦『中欧の崩壊』。
http://xwablog.exblog.jp/7751553
有名なミンネジンガーの歌と生涯と世界。松村國隆『オーストリア中世歌謡の伝統と革新』
http://xwablog.exblog.jp/8026585
ブラン城の返還。ワラキアの歴史ある城がアメリカ在住のハプスブルク一門のものに
http://xwablog.exblog.jp/7696157
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by xwablog | 2008-12-11 09:15 | 書庫