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ワールシュタットの戦いのシーンがちょっとある。さいとうたかを『コミック北条時宗』第1巻
アブダビ土産写真四枚

アブダビ土産

祝日に、奥野さん宅にて集会がありまして、奥野さん、高田さん、ナポレオンさん、カノッサさん蒸しぱんさん晴天さん大鴉さん、そして私と、関東一円の名だたる諸公が集って偏った話題をしゃべりまくり、濃密な時間を過ごしました。おいしいご飯でお腹いっぱいにさせていただきました。
奥野さんがUAEのアブダビ行ったお土産もいただいてしまいました。ナツメヤシとか! あっちのカレンダーとか! お話も聞きましたが、えらい面白そうでしたよ。
写真、左上はその時出たアラブのお菓子、左下はナツメヤシ、右上はカレンダー、左下は皮革でできたラクダの置物(よく出来てる)。

で、その時荷物が多くて断念した、もって行こうとしてた漫画のひとつ。


『コミック北条時宗』第1巻さいとうたかを

『コミック北条時宗』第1巻

(さいとうたかを。原作/高橋克彦。脚本/道又力。講談社。2000年。571円)
「1246年、源頼朝が鎌倉幕府を開いて僅か50年余。源氏はその力を急速に弱め、北条氏がその権力を手にして一族内で争っていた。時の執権・北条時頼は、一族の名越光時と対立していたが、光時が四代将軍・九条頼経と組んだことで緊張が高まる。しかし、英邁な時頼は光時一派を破り、鎌倉の支配権を握ることに成功する。その中で、政略結婚として敵対する三浦氏側の毛利季光の娘を妻とし、そして二人の間には息子・時宗が生まれるのだが・・・」

2001年に放映されたNHKの大河ドラマ『北条時宗』がはじまるのに合わせ、さいとうたかをが描いた北条時宗の漫画。内容については「『ゴルゴ13』でおなじみのさいとう・たかをによって漫画化されている。但し、内容は原作「時宗」に沿っている。桐子など一部の重要人物が登場しない代わり、フビライ・ハンの半生にも重点が置かれている。」とwikipediaにあります。1巻見つけてちょっと読んでみましたが、これが思ったよりも面白かったです。
もっとも、この1巻ではパパの時頼が政敵と戦う話になっていて、この戦いの後、いろいろあって毛利季光の娘と結婚し、1巻の最後で時宗が生まれます。でも、時頼は毛利季光を殺したようなものなので、娘さんが恨んでまして、どうも母親にとっては望まれた子ではなかった、という展開。
この後どうなるのか気になりますが、この漫画自体古本で偶然見つけただけなんで、続きはずっと手に入らないだろうな〜

あと、これを読んでみようという気になったのは、冒頭にこういうシーンがあったから。

コミック北条時宗01冒頭1

一番はじめに「ポーランド王国レグニツァ近郊 1241年(仁治二年)四月」と出て、ポーランド諸公軍とモンゴル軍によるワールシュタットの戦い(レグニツァの戦い)のシーンがあるのです。16ページに渡ってそんなシーンがあるのは、もちろん後になって蒙古軍が日本に侵攻してくるから、それと話をリンクさせるために。



コミック北条時宗01冒頭2

「ポーランド大公ハインリッヒ2世」、つまりヘンリク敬虔公も登場します。彼、ポーランド大公ってことになってますが、下シロンスクを基盤とし、南西ポーランド一帯を影響下に治め、シロンスク公、クラクフ公、ヴィエルコポルスカ公となっていましたが、ポーランド大公となってポーランドを統一していたわけじゃないです。
漫画では、モンゴル軍と戦う中、

ヘンリク「つ、強いっ・・! あの蛮族めは余りに強いっ!」
部下「陛下! この場は危険です! 一刻も早く後方へ!」
ヘンリク「ならぬっ! ここで我らが盾にならねば、キリスト教世界が闇と化すっ! 神と祖国のために進めーっ!」

なんて言ってます。もうノリノリ。
漫画にヘンリク敬虔公が登場するなんて始めて見ました。これだけでも買ってよかったです。


参照サイト
北条時宗(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E6%9D%A1%E6%99%82%E5%AE%97
さいとう・プロダクション公式サイト
http://www.saito-pro.co.jp/
ワールシュタットの戦い
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

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by xwablog | 2008-10-14 05:01 | 史劇
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