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森薫氏が描く19世紀のカフカスが舞台の新作登場。『fellows!(フェローズ!)』2008年10月号(創刊号)
『fellows!(フェローズ!)』2008年10月号(創刊号)

『fellows!(フェローズ!)』2008年10月号(創刊号)

(エンターブレイン。2008年。680円。514ページ)

エンターブレインの新雑誌「フェローズ」が出ました! 発売は14日のはずですが、なぜか売ってました。
20作品が入ってますが、実力のある新進気鋭の作家さんたちが集まってます。どれもがその世界に引き込まれるような魅力に満ちていて、読んでるこちらも力が入りますよ。

掲載作品の中でも注目は、『エマ』の森薫氏が描いた『乙嫁語り(おとよめがたり)』です。なんと19世紀のカスピ海近くのコーカサス地方が舞台となっています。遊牧民の娘アミル・ハルガル(20歳)が、地方都市に住む定住民の少年・カルルク・エイホン(12歳)と結婚して・・・というお話。
うおっ! さすが森薫氏。設定から、キャラから、言動から、どこから突っ込んでいいのか迷うほどツボだらけの内容となっています。
「民族衣装生活漫画」って言ってるくらいなので描きまくってますが、あそこらへんのゴチャゴチャした衣服がたまりません。森薫氏こーゆーの大好きそうだもんな〜
しかし八歳差の歳の差カップルで嫁が年上ってのは、もうそれだけで話になりますね!(笑 ほら、久美子&慎吾シリーズとかさ。そういや、昔、『世界まるみえ』だかなんだかで見た海外の番組で、やっぱりチベットだかあそこらへんに住む少年とお姉さんの結婚を取材してて、二人の態度とかがなんか初々しくてよかったような憶えがあります。あれ、思い出しました。
はじめ中央アジアでシルクロードっていうからウズベクとかカザフとかの方で10世紀前後とかの話かと思ったのですが、全然違いましたね。いい意味で期待を裏切ってくれました。なんかロシア人らしき青年もいたりして、そういう時代のカフカスですからちょっと楽しみ。

他の掲載作家さんたちは次の通り。入江亜季、雁須磨子、佐野絵里子、佐々木一浩、鈴木健也、百名哲、宮田紘次、室井大資、木村駿介、八十八良、冨明仁、福島久美子、薮内貴広、丸山薫、しおやてるこ、久慈光久、貴子潤一郎、ともぞ、碧風羽、近藤聡乃、笠井スイ、小暮さきこ、まさひこ。さらに、今後は、なかま亜咲、岩原裕二、福島聡、木静謙二、吉元香乃、新居美智代、長野香子、田代高行、原鮎美、天乃タカ、といった人たちも今後掲載するみたいです。
作品も非常に良いものばかりなので、この雑誌は購読決定ですね。偶数月15日発行の隔月刊。次は12月15日だそうですよ。


ところでこの前、福島聡氏の短編集『鵺の砦』を買ったのですが、これの中に森薫氏が作画を担当した漫画「すみれの花」ってのが載ってました。こんなのあったとは! しかも、何十ページもあります! 普通こーゆーのって絵を描いた人の単行本の方に載るもんだと思ってましたよ。


参照サイト
エンターブレイン
http://www.enterbrain.co.jp/
フェローズ公式
http://www.enterbrain.co.jp/jp/p_pickup/2008/fellows/index.html
ヘリオトロープ
http://morikaoru.blog62.fc2.com/

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