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『騎士の時代 ドイツ中世の王家の興亡』 (フリードリヒ・フォン・ラウマー。柳井尚子/訳。法政大学出版局。叢書・ウニベルシタス386。1992年。4944円。468ページ。) 序文 「ホーエンシュタウフェン家、ツェーリンゲン家、ヴェルフェン家」「ホーエンシュタウフェン家がザリエル家を継承、ロタール選ばれてドイツ王に」「ロタール王の敵対者としてのホーエンシュタウフェン家」「ドイツ国王に選ばれたホーエンシュタウフェン家のコンラート」「王コンラート3世の初期 「第二回十字軍観説」「1147-48年の第二回十字軍遠征」「1147年のスラヴ十字軍」」「末期のコンラート3世」「フリードリヒ・バルバロッサ」「ドイツの諸問題の解決」「フリードリヒの第一回イタリア遠征」「フリードリヒのドイツ支配」「教皇との争い、そしてロンバルディアの不穏な情勢」「フリードリヒの第二回イタリア遠征」「ハインリヒ獅子公の対スラヴ戦争」「ドイツにおけるフリードリヒ」「第三回イタリア遠征」「ドイツの混乱とイギリスとの同盟」「フリードリヒ・バルバロッサの第四回イタリア遠征」「シュタウフェンの王権とヴェルフェンの大公権」「1168-74年のイタリアの進展」「フリードリヒの第五回イタリア遠征とヴェネツィアの平和」「ハインリヒ獅子公に対する裁き」「1183年のコンスタンツの和議」「フリードリヒの最後のイタリア遠征」「十字軍遠征とフリードリヒ・バルバロッサの死」「ハインリヒ6世」「絶頂期の皇帝権」「ハインリヒ6世の帝国世襲権闘争と彼の死」「イノセント3世とシチリアの混乱」「シュヴァーベンのフィリップ」「フリードリヒ2世を求める声」「フリードリヒ2世、ドイツ王兼皇帝」「シチリアのフリードリヒ2世、十字軍遠征延期」「フリードリヒ2世の十字軍遠征とグレゴール9世」「フリードリヒ2世の立法と人間性」「ロンバルディアとの衝突と王ハインリヒの謀反」「フリードリヒ2世の最後のドイツ滞在」「ロンバルディア諸国およびグレゴール9世と闘うフリードリヒ」「教皇イノセント4世に対するフリードリヒ2世の最後の闘い」「コンラート4世」「マンフレッド」「コンラーディン」 結び 訳者あとがき 原注 参考地図 系譜図 君主一覧表 地名索引 19世紀に活躍した官吏で歴史家・ベルリン大学教授のラウマーの代表作である「Geschichte der Hohenstaufen und ihrer Zeit(ホーエンシュタウフェン家とその時代の歴史)」を改訂・縮約版として1968年に、「歴史記述の古典」シリーズのひとつとしてドイツで出たものを、日本語訳したのがこれです。 元の本は全六巻、第一記の「ローマ帝国の分割からゴットフリート・フォン・ブイヨンの死まで(395-1100)」から、第九記の「12、13世紀の遺産(1 教会の遺産、2 学問と芸術、3 家庭の事情、風俗と習慣)」まであるのですが、膨大な分量になってしまうので、第2記から第4記までをさらに短くまとめた今回の形で出したみたいです。 各章のサブタイトルみるとわかりますが、ホーエンシュタウフェン家のフリードリヒ1世とフリードリヒ2世の二人の皇帝の時代をメインで扱っています。 この本の中で私が嬉しいのは、「1147年のスラヴ十字軍」と「ハインリヒ獅子公の対スラヴ戦争」の章があることですね。北ドイツ・ポンメルンのスラヴ人の王ニクロートとその息子たちがキリスト教諸国と戦います。父ニクロートが戦死、兄ヴラディスラヴは屈服してしまいますが、森の中に隠れて反抗の機会を狙っていた弟プリビスラヴが、ついに決起。ザクセンのハインリヒ獅子公、デンマーク王のヴァルデマー1世、ブランデンブルクのアルブレヒト辺境伯といったそうそうたる敵を相手に必死の抵抗を続けるのです。中でも1159年頃のデミン近郊の戦いは超燃えます。 まあ、古い本ではありますが、読み応えがあり、楽しめる内容です。この時代をカバーしてる本があまり無い中で、貴重な一冊。 その他のこと。 毒キノコ中毒で一時意識不明 北広島の男性 「食べられる」通行人の一言で(北海道新聞) http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/116882.html 危ないな〜。食べられるって言った人もテキトーなこと言うのはまずいだろ。 北海道で震度5弱=青森、岩手にも津波注意報−十勝沖、M7.0・気象庁(時事通信) http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2008091100178 イラン南部のホルムズ海峡付近でM6.1の地震 被害不明(CNN) http://www.cnn.co.jp/science/CNN200809100029.html 北海道の方は被害がそれほどでもなかったみたいですが、イランの方のは情報まだ流れてないので心配ですね。 今月法政大学出版局から出る《ものと人間の文化史144》の『熊』(赤羽正春)が面白そうです。 今日はお休みもらって久々の平日休み。いや、体調悪いのが不安になったのでここで一旦休みもらおうかと。で、病院に行って診てもらったんですが、風邪ですら無いみたい。この寒気とか発汗とか、頭がぼーっとしたりするのは、なんなんだ。 参照サイト 法政大学出版局 http://www.h-up.com/ 関連記事 ドイツを中心とした中世に生きた女性たちの姿。エーディト・エンネン著『西洋中世の女たち』 http://xwablog.exblog.jp/7830871 聖職者を任命する権利を巡って起こる多様かつ大規模な争い。オーギュスタン・フリシュ『叙任権闘争』 http://xwablog.exblog.jp/7271455 中世ドイツ国家の制度と組織を解説。ハンス・K・シュルツェ『西欧中世史事典 国制と社会組織』 http://xwablog.exblog.jp/7798331
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| 2008-09-11 18:12
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