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日本とクルドの混血児の少年が家族との再会を求めトルコ・クルディスタンを行く。安彦良和『クルドの星』
どうも。こんばんわ。馬頭です。
昨日、眉毛をいじってたら、異様に長い眉毛が抜けまして、なんか長い鼻毛が抜けたときよりも感動しますな。

それはともかく。

安彦良和『クルドの星』1巻

『クルドの星』第1巻

(安彦良和。中央公論社。中公文庫コミック版。1998年。571円。280ページ)
「1985年、生き別れたクルド人の母親からの手紙を受け取った日本人の少年・ジローは、家族との再会を求めイスタンブールへとやってくる。しかし、疑念にまみれた再会の時、突如としてトルコ軍兵士たちが踏み込んできた。逃げ出すジローたちは、クルドゲリラの闘士・デミレルに導かれ、トルコ東部・クルディスタンへと行くことになり・・・」

やーっと、読むことができました。読むまでがほんと長かったです。巨匠・安彦良和氏がクルド人たちをメインに扱って描いた冒険活劇です。これは徳間書店が出していた『月刊少年キャプテン』という漫画雑誌に連載され、1985年の昭和60年2月18日号から1987年の昭和62年4月18日号に掲載されました。当時はまだイラン・イラク戦争の最中で、クルド人のことなんかほとんど知られていなかった時代です。今思えば、よくこんなネタ思いついたものだな〜、と。
今回、この中央公論社が出した文庫版全2巻で読みましたが、この漫画、他の出版社からも出ています。はじめはもちろん徳間ですが、下の画像のは、チクマ秀出版というところが出したものですし、さらに学習研究社からも「安彦良和選書 クルドの星」というのも出ています。



安彦良和『クルドの星』上巻

『クルドの星』上巻

(安彦良和。チクマ秀出版。レジェンドアーカイブスコミックス。2005年。1600円。290ページ)

このチクマ秀出版からのが一番新しいし、カラーイラストも収録されています。あと、下巻の解説が福井晴敏氏です。
サイズはA5なので、これが一番いいのかもしれませんが、文庫版の方がまだ手に入れ易いかも。実は、はじめはこれの上巻だけ手に入れて、下巻を探していたのですが、どうにも見つからなくて、しょうがなく文庫版の方で手に入れました。



安彦良和『クルドの星』1巻

『クルドの星』第1巻

(安彦良和。徳間書店。ノーラコミックス。1986年。370円。208ページ)

で、文庫版の1〜2巻を買った後に、古本屋で見つけてしまったのが、この徳間書店版です。少年キャプテンコミックスなんて買うの久々だな〜。
手にしたこれは、20年も前の単行本とは思えないほどの美品でして(まあ、焼けはありますが)、もう文庫版で手に入ってるのに、つい買ってしまいましたよ。この新書サイズの徳間版は全三巻になっています。
3つのバージョンを見比べてみましたが、見た限り加筆とかは入ってないみたいです。

この話は、読むまではもっと泥臭い民族紛争ものかと思ってたんですが、本の紹介文にもあるようにSF冒険活劇なんですよね。ジローの父・真名部敏郎博士がアララト山でみつけたあるモノに話が収束していく感じです。ソ連が関わってますので、二巻からはそこらへんも登場。あまりクルドについての込み入った話にはならないのですが、安彦氏はあとがきで、クルド問題とか深く考えずにネタとして使用しただけでギュネイの映画を見た後では後悔したとか、そういう話も書いています。そもそも、安彦良和氏は、『アリオン』のアニメ化の前に、ギリシア旅行をしようということで行って、その時にトルコも旅程に入れたのがトルコ好きになったきっかけだともしています。ちなみにこのギリシャ行きの時に回った場所は、アテネ、ヴォロス、パルナッソス、メテオラ、テッサロニキ、といったところだそうです。1980年はじめあたりの初の海外旅行でこういった場所にいけたってのはいいですね〜。

さて、安彦良和作品であと読んでないのは、『トロツキー』の残りと、初期に描かれたテニスもの(?)と、『ガンダム』ものかな。

参照サイト
クルド人(wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%89%E4%BA%BA
安彦良和の宮殿(ファンサイト)
http://www.asahi-net.or.jp/~sj2n-skrb/yas/
中央公論新社
http://www.chuko.co.jp/

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by xwablog | 2008-09-08 00:59 | 日記
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