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ビザンツ皇帝に仕えたヴァイキングたちを紹介する。ラーション『ヴァリャーギ ビザンツの北欧人親衛隊』
ヴァリャーギ、ビザンツの北欧人親衛隊

『ヴァリャーギ ビザンツの北欧人親衛隊』

(マッツ・G・ラーション。訳/荒川明久。国際語学社。2008年。2600円。294ページ)
序 皇帝のもとへの逃亡
第1章 憧れの帝都、ミヒクラガルズル
第2章 初期の状況
第3章 厄介者のヴァリャーギ、ミヒクラガルズルへ
第4章 ヴァリャーギの掟
第5章 ハーラル毅然王の冒険
第6章 ルーシ人の攻撃
第7章 行列、出撃そして軍事遠征
第8章 大惨劇
第9章 鼻を削がれた恨み
第10章 キリアラックス
第11章 皇帝に謁見した北欧諸王
第12章 聖王の加護
第13章 衰退から滅亡へ
第14章 名誉ある帰国
第15章 ビザンツの遺産
ルーン石碑一覧
ルーン石碑に刻まれたギリシャ遠征
石碑分布図・画像と銘文
ビザンツ王朝系図・歴代ビザンツ皇帝
ビザンツ関連年表
参考文献
索引
訳者あとがき


なんと! ヴァリャーギ親衛隊の本が出ましたよ。
今日は『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ )を買いにジュンク堂まで行ったのですが、こんな本が売ってるのに気づいて、吃驚しました。
中世に北欧からビザンツ帝国まで行ってビザンツ皇帝の親衛隊として戦った人たちのことを扱った本です。それも最盛期のことだけではなく、ちゃんと衰退期のことまで範囲に入っています。
サガで謡われた人物たちが多いですが、ビザンツ史料や、アルメニアやグルジアなどの史料も参照し、どのような活動をしていたのか、などを紹介しています。もちろん、キエフ・ルーシ関連のことも書かれています。
ヴァリャーグものとなると、つい全盛期の話ばかりになってしまうものですが、12世紀以降のことも扱ってるし、アラビア史料からの情報まで含まれているので、今まで聞いたことないような話まで入っていて、それだけでも面白いかと。

はじめは気づかなかったのですが、この本書いたのは『悲劇のヴァイキング遠征』の著者でした。

悲劇のヴァイキング遠征

『悲劇のヴァイキング遠征 東方探検家イングヴァールの足跡1036-1041』

(マッツ・G・ラーション。訳/荒川明久。新宿書房。2004年。2500円。240ページ)


これは癖のある本でしたが、なかなか楽しめました。
今回の『ヴァリャーギ』も、やはり癖がありますが、前よりかは読み易いみたいです。みたいです、っていうのは私もまだ全部読んでないから。訳者も前回と同じ人です。

今日は、『ヴァリャーギ』の他にもユーラシア選書の『モスクワを歩く 都市伝説と地名の由来』『キャラバン・サライのロシア 歴史・民族・地政学』(上巻だけ)を買ってしまいました。あ、『戦争は女の顔をしていない』を買い忘れた!
先日、ルースカヤ・プラウダ関連の論文があると知って「中世ロシア法文献における慣習の反映」と「ルースカヤ・プラウダ簡素本の起源と意義」(ともに草加千鶴氏)を読んだばかりですが、同人誌のこともあり、最近なんかロシア関連立て続け。
それにしても、今、この忙しい時期に、こんな出されると困りますよ! どこから読もうか・・・

参照サイト
悲劇のヴァイキング遠征
http://www.shinjuku-shobo.co.jp/new5-15/html/mybooks/ISBN4-88008-324-0Viking.html
近衛隊・親衛隊の歴史
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1014/10142/1014216184.html
ヴァリャーギからグレキへの道(洞窟修道院)
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5870/hosetu3.html
海賊の話「ヴァイキング その17 ワリャーグ2」(kitonbo.com)
http://www.kitombo.com/pirates/0620.html
ヴァリャーグ(ヴァリャーギ。ワリャーグ)
http://www.toride.com/~digxwa/digxwaFiles/dicf/dic_03uf/d_varyagu.htm

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