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江戸はどのようにして造られたのか? 鈴木理生『江戸の都市計画』と宮元健次『江戸の都市計画』
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>鈴木氏が江戸前島が円覚寺領で宗教聖地であったと指摘した(かなり昔)ことがおそらく
>呪術的江戸論に影響していると思います。江戸前島とはお玉池のあたりらしいと記憶
>していますが。ですから呪術都市論を叩いておくのは鈴木氏が実証的であるために大事
>ご自分として大事なのだろうと推測します。半蔵門近辺が両墓制の投げ込み谷だった
>指摘をどこかで読みましたが、鈴木氏は資材の水運に適した谷として利用されたと
>強調したかったのでしょうが、ネタとして骨だらけなのが呪術都市論に影響したと思います
>(骨だらけ本をあげた者です)。長文すいません。
いえいえ、長文ありがとうございます。あと、本も紹介してもらってありがとうございます。『骨だらけ』面白かったですよ〜
呪術的江戸論については鈴木氏自身から、というのは面白いですね。「重要なのはそこじゃない」と言いたくもなるということでしょうか。

web拍手レス
> 恐るべしマースターズ。ダンカン・カイルの”呪われた血脈”思い出しました。
カイルというと『革命の夜に来た男』の作家ですね。
そこらじゅうに子供がいるタイプの男性って現在の方が多そうですが、このマースターズ氏みたいなのは珍しいかも。てか、島の住民全員子孫ってのも凄いですね。

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江戸の都市計画_鈴木理生

『都市のジャーナリズム 江戸の都市計画』
(鈴木理生。三省堂。1988年。1800円。278ページ)
1 日本列島のなかの東京
2 東京湾と利根川水系 環東京湾地域の原形
3 東京の四つの水系
4 東京湾をめぐる人々
5 品川から江戸へ
6 江戸前島ものがたり 運河都市の成立
7 江戸の都市計画
8 大江戸と東京
9 お台場時代

前に紹介した『江戸の町は骨だらけ』の鈴木理生氏による江戸という都市の成り立ちの解明したもの。
当時流行ってた(そして今も盛んにとりあげられる)呪術的都市建設論を真っ向から否定する現実的な都市論。内容的には『江戸の町は骨だらけ』に被りますが、こっちの方が古い本です。バブリーな時代だったこともからんで、ウォーターフロントの開発とかに疑問視とかそういうのも盛り込んでる。
江戸という町がどういう立地で、どういう環境で、どういう人たちが住んでいたか。そしてそこを開発するにあたって、どうしなければならなかったのか、という都市建設についての至極まっとうなことをちゃんと扱っています。
多水の土地、交易の重要性、土地確保のために海側への進出、下水優先の構造、緩衝地帯としての宗教勢力の利用法、運河の必要性、などなど、疑問に思っていたことや違う理由付けで納得していたことを、「そういう理由か」と目から鱗で納得させるような話が面白く書かれています。どれだけそれが正しいのかは学問的にはわかりませんが、なかなか説得力が有りました。

で、これと同名の本を見つけたので、それについても。

江戸の都市計画_宮元健次

『江戸の都市計画 建築家集団と宗教デザイン』
(宮元健次。講談社。講談社選書メチエ66。1996年。1500円。250ページ)
序幕 幕が上がるまで
第一章 建築家たちの肖像
第二章 黒衣の謎 南光坊天海
第三章 宗教的都市デザイン
第四章 将門の影
第五章 東照宮の方位学
終章 宗教デザインの終焉

これは鈴木理生氏の本とは対照的に宗教的都市建設の面を扱った本。「陰陽道」とか「風水学」とか「鬼門・裏鬼門」とか「四神相応」とか「富士見=不死身」とか「将門」とか、そういうネタで固めてあって、全部、天海の考えということになってます。
作者は龍谷大学の講師だそうで専攻は日本建築史。ですから、江戸初期の建築家集団とかの話も絡めて書いてあって、そういう面では少し新しいでしょうか。
江戸が「七つの丘」に囲まれてるって話はワラタ(上野台地、本郷台地、大塚台地、市ヶ谷台地、麹町台地、麻布台地、白金台地の七つ)。
自分にとって新書とか選書は真面目な本というイメージがあったのですが、各出版社の出してる新書にせよ選書にせよ、意外とアレな本が出てたりする場合もありますね。

で、これ見て思ったのですが、これは『宗像教授』のネタ本のひとつかもしれない。

文庫版宗像教授伝奇考第5巻_星野宣之

『宗像教授伝奇考』第五集
(星野宣之。潮出版社。潮漫画文庫。2004年。571円)
「三年前、宗像教授は新宿の鎧神社で平将門の研究者・相馬良正と出会う。しかし、病身の彼は自分の研究を受け継いで欲しい、と言い残して死亡する。そして三年後に彼の息子・代二郎は父の関係者を集め、追悼旅行を行うのだった。代二郎は父の研究の成果を披露するというが、実はその裏には別の目的があり・・・」

『宗像教授』シリーズの中でも傑作のひとつと思ってる作品「西遊将門伝」は、まさに家康と将門を天海を使って結びつけて話にしたものです。
これ読んだ時は、よくこんな話考えつくなー、とか思ってましたが、実は馬頭が知らないだけで、その手の話は有名なのかもしれないですね。
ともかく、宗像シリーズは面白いので、オススメ。



『X』第18巻
(CLAMP。角川書店。420円)
そういやこれも呪術都市ネタでもありましたね。




あと、『江戸の都市計画』ってタイトルの本は、この二つの他に、童門冬二氏の新書もあるみたいです。

それと、鈴木理生氏のの方の『江戸の都市計画』ですが、これって『都市のジャーアナリズム』ってシリーズの中のひとつで、これの他にも『ドストエフスキーのペテルブルグ』(後藤明生)って本があるのが気になります。

江戸のことでちょっと気になったんですが、江戸って町ごとが木戸や番小屋で分割されていた、という話を聞きますが、それって現在アメリカで流行ってるような「ゲートコミュニティ」みたいな感じなんでしょうかね?

その他、ニュースなど。

この前から書影の画像サイズを大きくしてみました。なんかウチの画面で見るとインパクトに欠けるくらい小さく見えるので。使ってるi-Macのモニタは24インチで、1920×1200。だから、小さく見えるのかもしれませんが、もしも17インチか19インチで見ても大きすぎるという感じじゃないだろうと。でも、ノート型で見たらちょっと大きすぎるかも。どうでしょう?

琴欧洲、横綱へ「もちろん上がりたい」…一夜明け会見(ヤフーニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080527-00000014-sanspo-spo
昨日、たまたまお昼にテレビを見る機会があったのですが、その時、琴欧州のお父さんステファン・マハリャノフ氏が出演してました。あー、なんか琴欧洲ってヴェリコ・タルノヴォ出身らしい。
あと、どうでもいいですが、公式ブログのタイトルは凄いなぁ。

新政権の試金石は「インフレ」、ベンチャーキャピタリスト大坪祐介氏(nikkeinet)
http://veritas.nikkei.co.jp/features/03.aspx?id=MS3Z2600Z%2026052008

19世紀に18歳で英国を飛び出した無名な少年の子孫が世界中から名乗りを上げる — フロンティアが存在しない現代と“男のロマン”考(なんでも評点)
http://rate.livedoor.biz/archives/50629741.html
人に歴史あり。

ベルリン国際航空宇宙ショー開幕、世界40か国から出展(AFP)
http://www.afpbb.com/article/economy/2396960/2970108

「バイクに乗るなと言うことか!」 バイク利用者、怒り。駐車場少ないのに取り締まり激烈…東京では5台に1台が摘発される計算(痛いニュース)
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1132428.html
バイク嫌いも車嫌いも、みんなヴェネチアに住めばいいよ。

「ジャイロコプター」を警察の捜査に活用?ドイツ(AFP)
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2396961/2969684
意外にいいですね、これ。
そういや、日本の警察ももっとヘリを使えばいいのに。


参照サイト
三省堂
http://www.books-sanseido.co.jp/
講談社選書メチエ
http://shop.kodansha.jp/bc/books/metier/
(メチエとは、特に画家や作家の持つ、専門度の高い表現技巧や方法のこと。だそうです)
都市計画家(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%BD%E5%B8%82%E8%A8%88%E7%94%BB%E5%AE%B6
琴欧洲公式ブログ 現役ブルガリア人力士琴欧洲が語る『ちゃんこ鍋とヨーグルトって意外と合うんです』
http://kotooshu.aspota.jp/

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江戸時代に埋葬された骨がいろいろな所から出てくるそのワケは? 鈴木理生『江戸の町は骨だらけ』
http://xwablog.exblog.jp/8630146/
なんで江戸に幕府が出来たのかに答える。岡野友彦『家康はなぜ江戸を選んだか』(江戸東京ライブラリー9)
http://xwablog.exblog.jp/8401258
出てくる人が少し微妙だけど面白い。『日本刀なるほど物語』他。そして『宗像教授』。という記事
http://xwablog.exblog.jp/7480780
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by xwablog | 2008-05-28 03:01 | 書庫
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