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  デジタル・クワルナフ
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なんで江戸に幕府が出来たのかに答える。岡野友彦『家康はなぜ江戸を選んだか』(江戸東京ライブラリー9)
web拍手レス
> 鈴木理生さんの一連の著作(たとえば「江戸の町は骨だらけ」ca)などが元祖か、と。
> 江戸東京博物館は出土品の汚れと称して貝類の付着を捨ててしまうなど、
> 考古学的に問題があると、どこかで鈴木さんは批判していました。
> ちなみに、加門七海も鈴木さんが源流か、と。。。ずれててすいません。
なるほど、他にもそういうの書いてる人がいるのですね。『江戸の町は骨だらけ』は一度読んでみたいと気になってました。
加門七海・・・懐かしいなぁ。

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あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『おれはコップにお茶を注ごうとしていたと
思ったらいつのまにかマウスにお茶をぶっかけていた』
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
よそ見をしていただとか目測を謝っただとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

そういうわけで、寝ぼけてマウスを壊しかけた馬頭です。かけた後も半分寝ぼけながらお茶を拭いたので、今でも夢だったんじゃないかと思うくらいです。蛆の湧いた脳みそだと常日頃から思っていましたが、これはどんな意図なのか脳みそ相手に小一時間問いつめたい気分です。

それはともかく。

家康はなぜ江戸を選んだか岡野友彦


『家康はなぜ江戸を選んだか』
(岡野友彦。教育出版。江戸東京ライブラリー9。1999年。1500円。185ページ)
第一章 秀吉・家康の江戸選定
第二章 家康は新田義貞の子孫?
第三章 武蔵府中と上州群馬
第四章 府中大国魂神社と品川荏原神社
第五章 品川と熊野をつなぐ「鈴木」姓
第六章 北畠親房はなぜ伊勢を選んだか
第七章 古利根川・元荒川・古隅田川
第八章 江の湊 江戸地名の由来
第九章 中世江戸の位置づけと品川・浅草
第十章 江戸重長・太田道灌・北条氏政
第十一章 「蘆原」伝説の幻
参考文献
関係略年表・事項索引
あとがき

タイトルの通り、徳川家康がなんでこの江戸という土地を本拠地に選んだのか、という根本的でありながら、よく理由を理解されていない事を、判り易く説明しながら、その必然性を解き明かす一冊。
前々から奥野さんが言っていたので、気になっていたのですが、やっとこさ読みました。ジュンク堂で延々探してたら、江戸時代のとこじゃなく、地方史のコーナーにありましたが、確かにこれは「江戸時代の話」というモノじゃないですね。

そもそも江戸のはじまりについて一番よく伝わっている話というのは、秀吉によって関東においやられた家康が、当時はまだ小さな漁村でしかなかった江戸を、要地となることを見越して開発し、苦労して大都市へと成長させた、というお話。
この広く知られた伝説とは違った江戸の成り立ちを、古代・中世・近世という連続した時代の流れの中で非常に判り易く上手く説明しています。
古代に作られた国制とその街道や国府の位置、その役割といったものから、中世の水運と政治的繋がりを経て、戦国の後北条氏の時代に起きた変化、その結果としての東国の中心地・江戸の誕生となるのですが、日本史疎いのでなにもかも目から鱗で非常に楽しかったです。
なんか、これ読んで、むちゃくちゃ江戸東京博物館に行きたくなりました。今まではロシア展とかでしか行ったことなかったですが、近いうちに「江戸」を目的として行ってみよう。

東北史については蒸しぱんさんから、関東史(というか後北条氏)については奥野さんからいろいろ情報聞かせてもらって興味湧いていたのですが、次は利根川より向こう側の地域の歴史について何か読んでみようかな。自分が抱いていたイメージとは全然違う世界が広がっていたようで、なかなか面白そうです。

この著者の岡野氏は『その時歴史が動いた』にも出たことがあるみたいですね。(「関白」対「源氏長者」家康・秀吉 姓をめぐる知られざる攻防)


その他、ニュースなど。

特別展「ペリー&ハリス 〜泰平の眠りを覚ました男たち〜」 4月26日から開催!
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/kikaku/page/2008/0426/200804.html
ちょうど、江戸東京博物館ではじまるみたいです。最近は、開国関連で研究も進んでかつていわれていたような常識が変わりつつあるようですから、いろいろ楽しめそうですね。

米国人の過半数が硬貨より紙幣を好む=調査(エキサイトニュース)
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081208230281.html
アメリカ人は計算できない、という話ありますが、あれって本当なんですかね? よくレジ係が計算できないとかの逸話がありますが。

ノーベル平和賞のエバディさんに殺害脅迫状=イラン (AFP=時事)
http://news.www.infoseek.co.jp/world/story/20080415afpAFP017314/
バハイ教徒はイランでもひどい迫害を受けてるそうです。エバディー氏はイスラム教徒。
wikiでバハーイー教の話はじめて読みましたが、なかなか興味深い。

参照サイト
江戸東京博物館
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
教育出版
http://www.kyoiku-shuppan.co.jp/index.html
江戸東京ライブラリー
http://www.kyoiku-shuppan.co.jp/books/edotokyo.html
皇學館大學
http://www.kogakkan-u.ac.jp/

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by xwablog | 2008-04-16 01:59 | 書庫
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