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  デジタル・クワルナフ
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豚と人間との関わりの話。豚ってとってもお役立ち。H-D・ダネンベルク『ブタ礼讃』
web拍手レス
>チェコの諺でおバカさんを「頭にヨーグルトをつめて鼻から垂らしてる」というそうな。
「脳みそが○○で出来てる」系の言い回しって感じですね。

>象が蟹や兎など小さなものを嫌うと熊楠のどこぞのエッセイで読みました。
下の方でうろうろされるのが嫌いとか? 象ってかなり神経質な生き物だそうですから、そこらへんに関係あるのかもしれませんね。

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飲み会出れるかと思いましたが、残業決定。

西部の銃撃戦再現、安全のため法令を強化(エキサイトニュース)
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081205932915.html
歴史再現イベントのことを「リエナクトメント」と言うのか。あっちはそういったのが盛んですね。アメリカでは南北戦争ものが人気高いみたいです。

食事中の鼻水って、どうして出るの?
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091205650413.html
私はかなり鼻水出る方ですが、刺激物ばかり好むというのも関係あるかも?

Serbia's neighbours accept Kosovo(BBC)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7304488.stm
クロアチア、ブルガリア、ハンガリーが承認したことについての警告。

「ヤクルト」がエスペラント語だと知ってしらべてたら、こんなことが書いてあったのみつけた。
明治乳業(wiki)
http://ja.wikipedia.org//wiki/%E6%98%8E%E6%B2%BB%E4%B9%B3%E6%A5%AD
「1987年に内容量を500mlから500gに変更を行うことで売り上げを大きく伸ばす(1-3月期のシェア9.6%→7-9月期にシェア14.9%)。これは、ヨーグルトの密度が水よりも重いことから、中身を減らす(500ml≒518g→500g)ことでコストダウンをし、競合他社と価格競争で勝利した故である。」
すげー。上手いこと考えるなぁ〜。


それはともかく。
また手近にあった本でも。この前久々にトンカツ食べたし。



『ブタ礼讃』
(ハンス=ディーター・ダネンベルク。訳/福井康雄。博品社。1995年。2400円。249ページ)
1 豚はいかに役だつか
2 猪から豚へ
3 豚と人間との歴史(東アジアと太平洋地域、近東とエジプト、ギリシアとローマ、ケルトとゲルマン、中世、近世)
4 迷信(いけにえ、お告げ、魔法、収穫のしきたり、神聖)
5 シンボル
6 経費と価格
7 貨幣、切手、メダル
8 病気
9 霊薬
10 植物名
11 喜びと悲しみ
12 愛と憎しみ
13 物語
14 ことわざと慣用句
15 地名
16 食べる
訳者あとがき
参考文献
索引

人間と豚の関わりと使用法などの歴史を書いた一冊。1990年にかつての東ドイツで出された本で、原題は『豚を持つ』。これは「幸運を摑む」の成句だそうです。そういう成句があるほど、この豚という生き物は利用価値が高い、そして人間と親しい関係の動物なのです。しかし、豚という生き物は、いろいろな場面で侮蔑と賛美の極端な反応を貰うのに、意外とどういう存在なのか、どう関わってきたのか、ということは知られていません。
かくいう私もそう知っているわけでもなかったのですが、この本を読むとまったく知らなかったことばかりで(それも面白い話ばかりなので)非常に楽しく読むことができました。私的には歴史的な場面に登場・言及された豚についての内容とか、昔はどういう風に扱われ、どう使われてきたのか、という部分がかなり楽しめました。
中でも、古代地中海世界で豚が戦象に対する兵器として使われたという話は吃驚しました。
「古代の戦争では、戦闘用の象を防ぐために、たしかに豚が使われていた。古代ローマの著述家クラウディウス・アエリアヌスは、西暦200年頃の著書『動物の特性について』の中で、こう書いている。『象は、角のある雄羊と豚のブーブー鳴く声をこわがる。かくして、よく知られているように、古代ローマ人は、エペイロスの王ピュロスの象を追い払い、輝かしい勝利を得た』。」(P6より)
他にも、マケドニア軍がメガラ包囲をした時に豚のせいで戦象が逃げたという話もあります。
あと、曲芸の話もあって帝政時代のロシアでは、円形競技場でよく見せ物が行われた時、豚がいろいろな芸をしたそうです。中でもドゥラフ一座の行った豚によるパラシュート降下(!)は受けたとか。ちなみにサーカスの豚で人気があるのは、巻き毛の生えたハンガリー産の豚・マンガリッツァ種だそうです。
こんな芸もこなせるくらい頭がいい動物ですので、中世イギリスでは猟犬ならぬ猟豚が使われたこともあったとか。あと、ヨーロッパでは豚を牧羊犬みたいに使うこともあったみたいです。・・・・って、あー、あれか! 『ベイブ』か!
ちょっと納得いった。

ところで、ユダヤ人とイスラム教徒は豚を食べませんが、その由来については長く諸説入り乱れた感じだったそうですが、現在はだいたい次のような感じでまとまりそうだとか。
生態学的な原因と社会経済学的な原因のふたつがあったとし、それを

○紀元前1000年頃に中近東で激しい気候変動があって、森林が草原へと変わってしまい、豚と人間は食料を取り合う関係となったこと。また、豚を家畜とするにも余剰農作物が作れるほど農業生産性は高くなかったため、家畜化できなかったこと。
○遊牧民にとって豚は家畜として適さず(? 確か中央ユーラシアの遊牧民って豚飼ってたような気が?)、農耕民の家畜としてのイメージと結びついていた。当時の中近東の遊牧民は農耕民と社会的経済的に敵対していた。

と、しています。
あと、wikiには由来の一説として、かつて豚肉を食べてたエジプトでは豚を飼う人びとが賤民とされていたため、そこにいたヘブライ人たちがその影響を受けて豚を不浄としたのではという話を書いています。ただ、この『ブタ礼讃』ではエジプト人は豚を不潔としていたかどうかは疑問だとしています。(ヘロドトスも『歴史』の中でエジプト人が豚を不潔としていた、と書いてます。豚飼いは神殿に入れなかったとも)

ああ、なんか豚のことばっかり書いてたら、またトンカツ食べたくなりましたよ。

(前にどっかで『「豚はイノシシの家畜化したもの」というのは間違いで、どっちも別々の種族だ』みたいなことを読んだのですが、家畜化した猪でいいみたいでした。そんな記事、何で見たんだっけか。)

参照サイト
ブタ(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%82%BF
yahooキッズ図鑑 ブタ-哺乳類(哺乳綱)
http://contents.kids.yahoo.co.jp/zukan/mammals/card/0264.html/
まい泉
http://members.aol.com/maisenpr/

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