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本日、11月26日は、聖ユーリーの日です。農奴の皆さん! 逃げ出すなら今の内ですよ!
Macを新しくした時に古いMac用の周辺機器とかを整理したんですが、なんか異様な量のSCSIケーブルとかがわけのわからんケーブル、古いカードとかメモリが出てくる。みんな処分。ケーブルとか結構高かったのになぁ。 Yemen's tenuous grip on stability http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/from_our_own_correspondent/7107203.stm 「You want a customised AK47? No problem, sir.」だってさ。 そういや、前にNHKでイエメンの岩山の上に作られた街を紹介する番組があったんですが、お祭りの時だかにみんなで射撃の遊びしてたシーンがありました。確か使ってたのAKだったような覚えが。しかも、12.3歳くらいの子供が使ってた。 それはともかく。 中世末期のドイツを舞台にした漫画を紹介。 『ドロテア(Dorothea) 魔女の鉄鎚』第1巻 (Cuvie。富士見書房。角川書店。角川コミックスドラゴンJr。2006年。580円) 「神聖ローマ帝国の一領邦たるナウダース伯の治める土地には、白い髪・赤い目を持つ巫女(シビュラ)が『白い家』と呼ばれる館に集まって住んでいた。しかし、キリスト教会から忌み嫌われる彼らの家は襲撃や追放、迫害の危機にあった。巫女のドロテアはこの危機の時に戻ってきた幼なじみのギュルクとともに、外の世界へと出て行く。女だてらに剣を使う彼女は、ギュルクが所属する傭兵団に入隊することになり・・・」 最近単行本が出た『ハコイリ』などのCuvie(キューヴィー)氏による『月刊ドラゴンエイジ』連載中の作品。15世紀末あたりのドイツ(神聖ローマ帝国)が舞台になってます。 かつては尊敬を受けた古代の巫女の末裔のような存在であるドロテアたち。彼女たちの育った「白い家」を守るため、ドロテアは外の世界へと飛び立ち、外の世界の姿を見ることになります。 はじめは魔女がどうこうとあったので、オカルティックな話になってくのかと思いましたが、そうはならず、これはむしろ傭兵ものともいう感じのアクション漫画なのかもしれません。 なによりも、この話は、ドロテアが、自分たち以外は全て敵、という状況の中、抗いながら自分たちは何なのかを探していく、自己探訪の旅、とでも言うべきものになっています。 周囲の環境は自分とはまったく違い、こちらに敵意を向けてきています。それに勝つことはほぼ出来ない状況です。しかし、自分がそこの世界に受け入れられるかというと、そうなることも出来ず、彼らと同化すれば自己を失うというまでの根本的な食い違いがあるわけです。 白の家の代表である老女巫女・シャンツガルドは尊敬を受けるものの、それは各人の個人的な好意からでしかなく、キリスト教社会の社会的方向性が、敵意となってそうした個々の好意をすり潰しながら白の家に迫ります。 自己の世界の崩壊の中、どうドロテアが感じ、行動するのかという点がたいへん楽しみなお話ですね。オススメ。 「ドロテア」という人名は、「doron(贈り物)」と「theos(神)」という意味を持つギリシア語名「Dorotheus(ドロテウス)」の女性形。英語名なら「ドロシー」になる。もちろん、ドロテアという名前の聖人もいて、四世紀の殉教者、聖ドロテア(ドーロテア、もしくはドロテーア)といいます。 ドーロテア 「?~313年。ディオクレティアヌスの大迫害(313年)の伝説的殉教者、聖人。彼女が最初に言及されるのは『Hieronymianum Martyrologium(「ヒエローニュムス殉教録」)』でのちの伝説的殉教記録(Acta)によると彼女はカッパドキアのカイサリアで殉教したとされる。殉教への途上、テオフィロスという法律家から、「お前の行くという楽園から果物でも送ってくれ」と嘲られた。処刑場で彼女の前に果物籠を持った天使が現れ、彼女は果物をもらってそれを送ってやったという。テオフィロスは改心して、のち殉教者となった。ドーロテアは中世イタリア、イギリスで特に処女殉教者として尊崇をうけ、G・ケラーの小説『七つの伝説』の主人公にもなっている。祝日は2月6日。」 (『キリスト教人名辞典』P1001より抜粋。) ドロテアが、巫女という反キリスト的な存在であるのに、キリスト教名になってるわけですね。ナウダースでは白い子供が生まれるといいことがある(幸運をもたらす)と言われてきていたのですが、徐々にキリスト教の影響でそうしたことが迫害の対象になってしまうようになります。そういう世界観の土地なわけですが、作中では「辺境」とだけあって、場所がはっきり書いてない。ザクセン公と関わりがあるようなことも書いてあるから、ドイツ東部もしくは北部っぽいのですが、どうだろう。隣国に「エムス」って国もあるけど、これもどこらへんだか。この時代になってもこれだけの異教感のある社会というのなら、北東地方とかかな。 ナウダース伯が白い家出身の「白い子供」としてエルザ(Elsaはエリーザベトの短縮形)を迎えいれていますが、どうやら彼女も子供のころからこうしたキリスト教名になっている。異教的な存在でも、人名はキリスト教化しているのかも? 『ドロテア』第5巻の発売は、12月8日です。 参照サイト ShootOuts on web Cuvie公式 http://cuvie.hp.infoseek.co.jp/ 関連記事 キリスト教が支配するヨーロッパの中における異教。B・ジョーンズ&N・ペニック『ヨーロッパ異教史』 http://xwablog.exblog.jp/7249842/ 多様だった中世の信仰と迷信の形。ジャン=クロード・シュミット『中世の迷信』 http://xwablog.exblog.jp/7249791 ホロの故郷ヨイツの情報を求め修道院を探すのだが。支倉凍砂『狼と香辛料』第4巻の記事 http://xwablog.exblog.jp/7266069 鉄槌じゃなく鉄鎚
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| 2007-11-26 23:54
| 史劇
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