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安彦先生も歴史好きだからこーゆーの描くのは楽しかろうさ。『我が名はネロ』、という記事
古い記事です。

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2006年07月04日
安彦先生も歴史好きだからこーゆーの描くのは楽しかろうさ。『我が名はネロ』

旅行から帰ってきて、やはり空をほとんど見てないことに気付く。今、住んでるところの周辺だと、陸橋の上から見る数秒の空が一番広い。

それはともかく。
日曜日に部屋の片づけの合間に読んだ漫画のひとつ。安彦良和氏の歴史漫画のひとつ、『我が名はネロ』の1・2巻です。

我が名はネロ


『我が名はネロ』第1巻

(安彦良和。文藝春秋。ビンゴコミックス。1998年。848円)
「西暦54年、義父クラウディウス帝が死んで即位したネロは、その権力の重圧を疎みながらも、なんとか皇帝としての勤めを果たそうとする。ある時、剣闘士の試合を見に行ったネロは、ゲルマニア人の剣闘士・レヌスの狼が戦うのを見て気に入り、彼を宮廷で仕えさせることにするのだが・・・」



・・・・あれ? 『セスタス』とそっくり?
まあ、安彦先生といえど、ネロ帝の話なら似ることもありえたりするのでしょう。たぶん。
いやまあ、それはともかく。
ネロ帝の繊細な精神が帝権の巨大さに耐えきれず、破綻していく様をじっくりと見せてくれる良作です。あくまで主人公はネロ。レヌスの狼ことレムスは、ネロの対極的な存在、客観的視点を得るために存在するし、最後でおいしいところも持ってくけど、ネロのためにいる存在として、ネロを引き立てます。
ネロの母親アグリッピナは思ったよりも毒々しくない感じで、悲しい末路までの過程が良かったです。

ところで、このネロ帝も死後に「実は生きてました!」って言い出すやつがいたらしいです。パルティア方面での話らしく、ネロはパルティアで人気のあったので、その偽物はやっとのことでローマに引き渡されたとか。
うーむ、意外とあるなこの手の話。「偽ドミートリー」もそうだけど、似た話を集めたら面白いかもしれない。

安彦良和氏といえば、日本史ものや、『アリオン』『イエス』『ジャンヌ』と歴史ものがいくつかありますが、『虹色のトロツキー』とか『韃靼タイフーン』とかロシアものもありますね。実はロシア史とかも好きなんだろうな〜。あと実は『クルドの星』ってクルドものもあるらしいんだけど、これは読んだことないです。読んでみたい。
そういや、なんか前に病気で死にかけた時、『ガンダム』をちゃんと描こうとか決意したとかなんとか。だから当分は『ガンダム』描き続けるんだろうな〜。歴史ものもっと描いて欲しい。

参照サイト
安彦良和の宮殿(データベース)
http://www.asahi-net.or.jp/%7Esj2n-skrb/yas/


Posted by 管理人・馬頭 at 22:34 |Comments(2) |TrackBack(0) | 歴史 , 漫画

この記事へのコメント

 安彦さん大好きです。ただ、途中まではむちゃくちゃ面白いのだけど、終盤グダグダになるという悪い癖がございまして。掲載雑誌が無くなるという不運もあるんですけど、でもねえ……。ガンダムは、あれは終わりがはっきりしているのでその辺安心できます(笑)。
 『クルドの星』、面白いですよ。あれでトルコに興味持ったものです。そういえば『クルドの星』でもソ連に行ったりしますね。アララト山でソ連軍とトルコ軍が衝突するというたぎる展開があったりして。
 あと『Cコート』というテニス漫画があって、安彦さんには珍しくコメディでヒジョーに面白かったんですが、1巻が出ただけで未完という……ああ。
Posted by 速水螺旋人 at 2006年07月05日 16:34

>終盤グダグダになるという
そ、それは少し感じます〜。なんというか、話の一番の盛り上がりが、中盤にあるというか。
一番好きなのは『ヴィナス戦記』ですが、第一部の方だけならちゃんと盛り上がってるんですよ。しかし、第2部が・・・。いや、あれはあれでいいのかも?

>たぎる展開
ソ連軍VSトルコ軍inアララト山!
それは、たぎりますね! はやく読みたくなってきました。
『Cコート』もまさかコメディだとは知らなかったです。
Posted by 管理人・馬頭 at 2006年07月06日 04:21


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