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少年を助けようと旅立つ少女と彼女を捕えた山賊の少女の関係。藤田貴美『雪の女王』
ロシア財務省次官を拘束と、「刑事事件」に関与で(CNN)
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200711170012.html
財務省のセルゲイ・ストルチャク次官が捕まったらしい。

ブログは死にゆく技術か?(スラッシュドット)
http://slashdot.jp/articles/07/11/16/2016220.shtml
自分の記事も最近短い記事やリンクばかりになってきてるので気をつけよう・・・


それはともかく。
『EXIT(エグジット)』『SHIMABARA』などの作品で知られる藤田貴美氏が描いた童話パロディ。

雪の女王藤田貴美


『雪の女王』

(藤田貴美。ソニーマガジンズコミックス。きみとぼくコミックス。1998年。530円。)
「雪の女王に連れ去られた少年カイを探して旅に出たゲルダ。彼女の馬車が山賊に襲撃され、ゲルダは山賊たちに捕われてしまう。そして、その山賊たちのひとりである名無しの少女に気に入られたゲルダは、彼女に振り回されることになるのだった・・・」

かつてソニーが出してした漫画雑誌『きみとぼく』に掲載された作品。もちろん原作はアンデルセンの童話『雪の女王』。
悪魔の作った鏡の欠片が目の中に入って性格がかわってしまった幼なじみの少年が、雪の女王によって連れ去られてしまい、彼を探しに出る少女の話。王子と王女を助けて馬車をもらう、という話があって、その後の展開がこの藤田版雪の女王で漫画になってる部分の山賊のとこ。山賊の少女は結局名前でませんね。原作でもやはり鳩からカイの情報を聞き、トナカイに北の方に連れていってもらうという展開になってます。しかし、藤田版ではこの山賊の少女とゲルダの関係を中心として描かれていて、ゲルダが少女のもとを去るところまでが中心です。この雪の女王の話は、マニア受けしたらしい。確かに焦点の絞り方がよく、話の方も原作の流れを阻害しないし、それでいて別視点を与えるということと、物語としての巧さからして、これは傑作かもしれない。
本来、カイを巡る雪の女王とゲルダの話なんですが、そのゲルダと女王の相似関係が、ゲルダと山賊少女の相克関係に置き換えられていて、互いの関係性の対置が両立して同一にして反対という「鏡」の存在とされているように思えます。まあ、私の解釈ですが。
この作品に百合的要素を見る、という手もあるようですが、結末まで見ると、ゲルダと山賊少女の関係性は、それとはまた違ったものなのだとクッキリ見えるのですが、どうでしょう。
ともかく、これは良い作品です。絶版なのがもったいない。

そういや、この『きみとぼく』が廃刊となり、そこの編集部の人がそのまま幻冬舎の漫画部門へと移動し(漫画家さんも移動して)『コミックBREZ』『幻蔵』『コミックスピカ』などの幻冬舎コミックス系統の充実をもたらすわけです。


『雪の女王』というとソ連アニメの傑作がありますが、私は覚えてないです。で、やっぱり見ておきたいのですが、これ、今度、ジブリが配給して公開するんですよね。12月から。となると、映画館で見るべきか、それともすでに出てるDVDを買っておくべきか、どっちがいいのか迷いますね。

参照サイト
雪の女王(wiki)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%AA%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%8E%8B
雪の女王新訳版公式サイト(三鷹の森ジブリ美術館)
http://www.ghibli-museum.jp/snowqueen/
幻冬舎コミックス
http://www.gentosha-comics.net/

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追記
幻冬舎コミックスから『雪の女王』が再版というか新装版になりました。
『雪の女王』
(2008年。900円)
これ、巻末に「泣きむしさかな姫」という小作品が追加されています。
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by xwablog | 2007-11-18 07:43 | 史劇
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