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ソ連の学園ものはこんないい話だ。『ヴィーチャと学校友だち』という記事
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2006年05月31日
ソ連の学園ものはこんないい話だ。『ヴィーチャと学校友だち』

昨日、歯医者に行ったら治療中に唇にリップクリームを塗られた。そんなことしてもらったの生まれて初めてだ。いや、確かにカサカサだったけど。


それはともかく。
前に速水さんが紹介していた、ノーソフの名作児童文学『ヴィーチャと学校友だち』を読みました。

ビーチャと学校友だち


『ビーチャと学校友だち』(世界の名著3)

(ニコライ・ノーソフ。ポプラ出版。1967年。550円)

ソ連のある学校に通う少年ヴィーチャを主人公にした話で、ヴィーチャの友達たち、特にダメな転校生シシキン(シーシキン)との出来事が中心になってます。二人でやってしまった馬鹿げた行いが、困った事態を引き起こし、そしてそれによって起こった変化と、その中でヴィーチャが想ったさまざまな気持ちを、素晴らしい物語によって読ませてくれます。
少年ヴィーチャ、そして彼の学校での友達たちの、成長を描いた名作といっていいでしょう。ラストへの最後の展開は清々しく気持ちがいいです。


ソ連の学校教育の様子や制度、子供たちの姿がかいま見えて、そういう意味でも大変面白かったです。
一部の人間にはたまらない内容となっています。特に私は読んでる間はニヤニヤし通しでしたが。(ぇー

ノーソフ氏は1908年キエフ生まれの映画関連の人で、その後文学も描くようになりました。1951年『学校と家庭でのヴィーチャ・マレーエフ』という話を書いてその年のスターリン賞を貰っています。これを翻訳したのが『ヴィーチャと学校友だち』です。
この記事での画像はポプラ出版版(タイトルも『ビーチャ〜』になってます)ですが、岩波少年文庫版(本が小さいのでこちらで読みました)もあります。あと何かの児童文学全集みたいのにも収録されてるはず。わけあって自分は岩波少年文庫版(旧版)も持ってるのですが、ポプラ出版版のほうは『たのしい家族』というノーソフ氏の他の作品も載っています。ちなみに岩波の方は1991年に新版が出てるそうです。

で、ソヴィエト教育について関連して。

世界教育史大系15 ロシア・ソビエト教育史1


『世界教育史大系15 ロシア・ソビエト教育史1』

(梅根悟/監修。講談社。1976年。3200円)

ロシア・ソビエトの教育に関しては、この本が参考になります。キエフ・ルーシから帝政、初期ソヴィエトに関してはこの1巻が、ソヴィエトの教育全般に関しては第2巻が詳しいです。
キエフ・ルーシ時代は、ほとんど頁を割かれてないですが、キリスト教伝来、ウラジーミル1世とヤロスラフ1世にはじまり、モノマフの教訓などについて書かれています。ノヴゴロドの白樺文書についても言及。モスクワ時代はゲンナヂーのノヴゴロドの教育への抑圧のこと、そしてイヴァン4世の時の百か条というやつについてやドモストロイのこともかかれています。百か条令というのは、イヴァン4世が1551年の宗教会議で出した条例で、教育を施させるようにかかれています。
しかし、やはりロシアの教育が本格化したのはピョートル大帝時代からです。しかも内容がピョートルらしくて「実科学校」というのが多かったみたいです。航海術とか砲術とか外国語とか、そういう学校があったとか。
あと、リトアニア治下のキエフで早くから開かれたキエフ大学というのがあったそうです。これってもしかしたら『隊長ブーリバ』に出てきた学校のこと?

ところで、はじめてモスクワ大学が創設された時、はじめの校舎は現在の国立歴史博物館のある場所にあった薬局官房という役所の中にあったそうです。『世界の都市の物語モスクワ』という本に写真が載ってますが、3階建ての建物の一部がそうだったとか。
今はあんな姿になってしまいましたが、はじめはこんなに小さかったのか・・・。

参照サイト
モスクワ大学公式
http://www.msu.ru/

Posted by 管理人・馬頭 at 03:17 |Comments(0) |TrackBack(0) | ロシア・CIS , 本<小説> , 歴史

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