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『ナイツオブオナー』はやっぱりやってない。代わりに『コサックス2』をやってます(この期に及んで・・・
私がやると、攻略までついつい長くなるので、効率的攻略を考えてたんですが、槍騎兵の大部隊でやるとかなりイイと判明。敵部隊がいない拠点を、落としては確保せずに次々と奪っていく方法で。ホントは竜騎兵でやりたいけど、価格が高いからなぁ。 問題はあんまり楽しくないってことか。一斉射撃も無いし、ヒットアンドアウエイも無いし。 米軍、イラクへ代替輸送経路を検討 トルコの協力拒否備え(CNN) http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200710130020.html いきなりどうこうってことは無いかと思いますが、この手のことで両者の関係が緊張して、いろいろな展開に転がったりとかしないかな。 それはともかく。 最近わけあってアイルランドものを読んでます。 『アイルランド 歴史と風土』 (ショーン・オフェイロン。訳/橋本槙矩。岩波書店。岩波文庫/赤231-1。1997年。600円。319ページ) 緒言 第一部 根 1 ケルト人とは? 2 偉大な神々の死 3 詩人たちの世界 4 現実の社会 第二部 幹 5 基本的対立 6 ノルマン人の贈物 7 宗教的対立 第三部 六つの枝 8 新農民 9 アングロ・アリリッシュ(英国系アイルランド人) 10 反逆者 11 司祭 12 作家 13 政治家 補遺 原注 訳注 作者は、1900年生まれのアイルランド人で、1916年のイースター蜂起に影響されその後IRAに参加。広報員として活動することになりますが、その内容に疑問を抱き活動から離れていきます。その後復学し、大学を卒業、教師になったりアメリカに留学したりして、作家としても書きはじめます。そして1947年に書いたのが、この『アイルランド(原題/THE IRISH)』です。アイルランド共和国になってイギリス連邦から独立したのは1949年ですから、アイルランド自由国の時代ですね(正確には1937年に国名をアイルランド語の「エール」にしてます。対外的には1949年からはアイルランド共和国ですが、エールという国名は現在も有効らしい)。 当時、アイルランドで出てた本でのアイルランド史についての記述は問題があり、緒言にも「アイルランドの歴史書は民族主義的か愛国的か政治的かあるいは感傷的か、それらのどれかに偏っている。民族的エゴと自己欺瞞に浸っている歴史書か、あるいは、政治的事件の網羅的記録、ないしその資料や原典がほとんどである。」とあります。そうした状況に対抗(というか憂慮して)書かれたのがこの本です。 アイルランド史について語られる時、古くからの「アイルランド人」たちが、ノルマン人やらイギリス人やらによって支配され、何も与えられなかった、しかし、純然たるアイルランド人たちは団結してこれに抵抗し、打ち勝ったという幻想があったのを、そうではないのだと解説した本になっています。 普通の歴史書とはちょっと違っていて、通史というよりも概説とテーマ史に近い感じでしょうか。アイルランド史をひとつの樹木に例え、根っこ→幹→六本の枝、という形でその成り立ちを説明しています。 アイルランド史なんてほとんど知りませんでしたが、細かい事例なんて知らなくても(とういか歴史的事件とかはほとんど紹介してない。その時代がどのような感じだったか、とかそんな感じだけは分かる)面白く読めます。 「アイルランド人」が純粋な単一民族だと考えるのは、そもそも間違いで、結局統一されたことさえない(「至高王」などがいましたが、それは一時的なもの)、諸集団の、諸家がそれぞれに自営する古い時代の様式を保持し続けた人々でした。さらには断続的に流入する外来の人々と文化を吸収し、混成し、現在のアイルランドが成り立っているのだといいます。つまり、外来の人々ノルマン人やイギリス人が破壊や搾取や抑圧しかもたらさなかったというような、悲劇の構図は、独立に至るまでの段階で醸成されたイメージで、実際にはそうでなかったという。このパターンはどこぞの国でも適応できそうですね。こうしたギャップを上手いこと指摘するこの本の読み込ませ力はなかなかのもんかと思われます。 >アイルランド Ireland ブリテン島の西方のケルト人の島。12世紀にイギリス領となr、1541年王国に昇格。1800年合同法により連合王国に併合。1922年32州のうち南部26州が自治権を確立して、アイルランド自由国となる。49年イギリス連邦から脱退。アイルランド共和国として独立。 (『角川 世界史辞典』P11より抜粋。) 参照サイト 岩波文庫(岩波書店) http://www.iwanami.co.jp/hensyu/bun/ アイルランド(外務省) アイルランドの歴史(wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9% E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2 関連記事 議論好きのギリシア人は、昔から食事の時にもこんな面白い話をする。プルタルコス『食卓歓談集』 http://xwablog.exblog.jp/7564827/ ヴァイキングたちの取引についての考え。熊野聰『ヴァイキングの経済学 略奪・贈与・交易』 http://xwablog.exblog.jp/7560019/ 多様だった中世の信仰と迷信の形。ジャン=クロード・シュミット『中世の迷信』 http://xwablog.exblog.jp/7249791
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| 2007-10-14 10:09
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