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  デジタル・クワルナフ
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言葉の通じない三人がラップランドで出会う。ロゴシュキン監督『ククーシュカ ラップランドの妖精』
今日は知恵熱気味。普段からもの考えるようにしてないと、こーゆー時にオーバーフローする。いろいろマズいことになったなぁ。

あと、最近話題のこれ、無茶苦茶笑えた。ルールなんて分かんなくても、『遊戯王』読んでなくても笑えた。
遊戯王で闇のゲームをしてみた 【ココアVSマスター】(ニコニコ動画)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1084853
もう、右の人がノリノリで、それだけで楽しい。

それはともかく。
レンタル屋でみかけて、前に雪豹さんたちが紹介してたのを思い出して借りてみました。

ククーシュカ ラップランドの妖精

『ククーシュカ ラップランドの妖精』
(ロシア映画。2002年。104分。アレクサンドル・ロゴシュキン監督。出演クリスティーナ・ユーソ、ヴィル・ハーパサロ、ヴィクトル・ブィチコフ。)
「第二次世界大戦末期。フィンランドはソ連と極北のラップランド地方でも戦いを繰り広げていた。しかし、フィンランド軍の若い兵士ヴェイッコは平和主義者で、仲間の兵士によって岩の上に鎖で繋ぎとめられてしまう。彼はなんとかそこを脱出し、足の鎖を外すために近くに住むサーミ人の女性アンニの家を訪ねるが、そこには彼女に助けられたソ連兵・イヴァンがいた。だが、この三人はそれぞれ喋れる言葉が違うため、意思疎通が出来ず・・・」

第24回モスクワ国際映画祭:全5部門独占受賞作品。
ソ連とフィンラドの戦い、継続戦争(第二次ソ・フィン戦争。1941〜1944年)の時代を舞台にした物語。
ひとりはフィンランド軍の若い兵士。ひとりはソ連軍の大尉。ひとりは寂れた土地で暮らすサーミ人の女性。互いに言葉が分からない三人の男女が出会い、相手のことをわからないままに不思議な共同生活をはじめることになってしまいます。
誰もが自分の思ったことだけを言い、意味が通じていると思っていたり、言葉がわからないのに通じていたり、たまたま会話になっていたり、ちぐはぐな会話が面白く交わされながら話が進んでいきます。
例えば、イヴァンはヴェイッコに名前を聞かれた時に、「クソくらえ(バショルティ)」と言ったので、「クソクラ(ショルティ)」と呼ばれることになったり。
ヴェイッコはフィンランド人なのにドイツ人のファシスト扱い(ドイツ軍の制服を着せられていたから)。
「戦いたけりゃ殺し合ってこいよ。僕はごめんだ。世界は完全じゃないが人生はまんざらでもない。あんたは戦いばかりでちゃんと生きてないだろ。もっと美しく生きる道があるはずだよ」
ヴェイッコのこの台詞も、いいこと言ってるけど通じてないからむなしい。

あんまりネタバレになるのもアレなので細かくは言いませんが、非常に素晴らしい映画でした。状況の面白さもそうですが、言葉がわからない三人が集まったのに、しっかり話になっているところとかは凄い。あと、ラップランドの景色とかもよかったです。

そういや、邦題の副題の「ラップランドの妖精」は、あんまりにもあんまりじゃ・・・。


参照サイト
ククーシュカ
http://www.kukushka.jp/
ククーシュカ(allcinema)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=324281
映画「ククーシュカ ラップランドの妖精」(ブログ草原系)
http://otuken.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_9eab.html
フィンランドな映画、日本上陸中(貂主の国)
http://blog.goo.ne.jp/north_eurasia/e/acd883c921704315fdbac39db5f48185

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by xwablog | 2007-09-21 01:01
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