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ドイツ民俗学の小ネタの宝庫。同学社『図説 ドイツ民俗学小辞典』
なんで、いつもこうも投稿が当日ギリギリになるのだか。

それはともかく。
ちょっと読むだけでも面白い話がいっぱいの小辞典です。

図説 ドイツ民俗学小辞典


『図説 ドイツ民俗学小辞典』

(谷口幸男&福嶋正純&福居和彦。同学社。同学社小辞典シリーズ。1985年。2000円。189ページ)

ドイツにおける民俗学的な用語を集めた小辞典。「小」なだけあってサイズも新書サイズで、189ページしかありませんが、その内容はしっかりしています。それに図説とあるように、写真や図版が多く、とても分かりやすいです。
私個人の感想ですが、英仏などの民俗学よりも、ドイツの民俗学の方がなんというか「雰囲気」があって素敵です。なんというか、よりドロドロとした古い感覚があるというか。語感とかもいい。

>シェーデル(Schädel)
「頭蓋骨、されこうべ。頭蓋は生命力の宿る所とされた。神話や昔話にも知恵の巨人や馬の頭蓋から知恵を授かる話がある。バイエルンとオーストリアでは頭蓋骨に彩色して納骨堂に納める風習がある。必中の魔弾は真夜中に産婦が融けた鉛を頭蓋骨の眼窩を通して作る。」(P130より抜粋。)

となると、リップヴァーン中尉のホーミング弾はそうやって作ったかもしれない。

あと、今更知りましたが『ニュルンベルク年代記(世界年代記)』書いたハルトマン・シェーデルって頭蓋骨って意味の名前だったのか。

ちなみに、他の魔弾の作り方は、コウモリの心臓か肝臓を鉛に混ぜて弾を作るとか、いろいろあったそうで、さらに聖ヨハネ、聖アブドン、聖アンドレといった聖人の祝日に作ると効果が大きいとも。

>ケッセル
「なべ、かま。古来なべは供儀に、また天気占いにも使う。神話、伝説にはなべを借りる話、なべに隠れて助かった話が多い。中世には煮立てたなべの熱湯の中から素手で石を拾い出し、火傷の有無を調べる神明裁判が行われた」(P83より抜粋。)

>ヴェックセル・バルク
「取り替えっ子。洗礼を受ける前の新生児は、最初の3日3晩、あるいは最初の6週間、妖怪や小人によって、かれらの醜い子供と取り替えられる恐れがあった。そのため新生児や産婦は刃物、燈火、お守りなどを使って守られた。(P148より抜粋。)

>ビンデン
「結ぶ。結ぶのは類似魔法の一種。結びの魔力によって、遠く離れた相手を金縛りにしたり、新郎を不能にしたりする。病気治療にも使われる。イボの数だけ紐に結び目を作り軒下で腐らすとイボは治る」(P23より抜粋。)



参照サイト
雄松堂
http://www.yushodo.co.jp/showroom/

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