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ヴォルガ・ブルガール史で見えてくる周辺地域との繋がり。梅田良忠氏『ヴォルガ・ブルガール史の研究』
古い記事です。

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2006年03月17日
ヴォルガ・ブルガール史で見えてくる周辺地域との繋がり。梅田良忠氏『ヴォルガ・ブルガール史の研究』

最近、わけあってヴォルガ・ブルガールに注目してます。




『ヴォルガ・ブルガール史の研究』
(梅田良忠。弘文堂。昭和34年。)

去年の終わり近くにこの本を手に入れてから、やっとのことで読むことができたわけですが、これを読んで、ヴォルガ・ブルガールがキエフ・ルーシとハザールの間にあっただけの国、というのが間違った認識だと知りました。
(ちなみにこの記事、書いてから2週間以上放置してたものに加筆してます)

確かにヴォルガ川中流に位置し、近辺には目立った国も無いように見えますが、プルガスなどの小王国があり、また遠方のイランやホラズムとの関係、西シベリアとの関係、そして後背にはカマ河流域の部族たちとの提携といったものがあります。
まあ、ここらへんは蒸しパンさんがお得意とするところ。『ヴォルガ・ブルガール史の研究』は『貂主の国』のブログを参照するとより分かりやすいです。蒸しパンさんのブログの記事「北方世界とヴォルガブルガール」を見ると、意外なことですが、ヴォルガ川流域の国というイメージの割には領地の拡大方向は東・南方向が主で、ヴォルガ川上流方向へはほとんど拡大していません。
『ヴォルガ・ブルガール史の研究』では、特にイラン・イラク・ホラズムといった地域との繋がりが思ったよりも深いことが知れて面白かったです。どうも交易路というとイラン経由の東西交易ばかりが目立ちますが、北極海からペルシャ湾までを貫く地域の活発な交易があり、こうした南北の動きも見逃すべきではないのかもしれません。その場合はイラン・イラクを「中東」というくくりで見るのではなく、別の視点が必要なのかも。

あと、関係ないですが、ウチのパソコンで「とうほう」と入力すると何故か「東方」とは出てくれません。他にもこうした出てこないはずないのに出てこない用語がたくさん。なんなんだ。

参照サイト
貂主の国
http://blog.goo.ne.jp/north_eurasia
タタールスタン共和国公式サイト内「Histrorical Ensembles and Complexes」
http://www.tatar.ru/english/append91.html

 
Posted by 管理人・馬頭 at 01:03 

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馬頭さんのブログでヴォルガ=ブルガールについて触れられているのでこちらでも一席。ウラル山脈の東西に広がる広大な北ユーラシア世界は、その気候帯分布が緯度にほぼ平行に並んでおり、東西方向に同じような環境が...
ヴォルガ=ブルガールの立地条件【貂主の国】 at 2006年03月19日 00:30


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これ、当然、ロシア旅行の前だったので注目してたわけです。その後、行ってまいりましたよ。カザンもブルガールも!

そういえば、この前、蒸しパンさんもこの『ヴォルガ・ブルガール史の研究』を入手されたようです。おめでとうございます。
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by xwablog | 2006-03-17 01:20 | 書庫
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