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商人としての命運をかけ、危険な密輸に手を出すが・・。支倉凍砂『狼と香辛料』第2巻の感想
古い記事より。

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2007年02月09日
商人としての命運をかけ、危険な密輸に手を出すが・・。支倉凍砂『狼と香辛料』第2巻
ちょっと小耳に挟んだ話なんですが、どうやらヌゥが新妻ごっこをしてるとかしてないとか。
ディ・・DVDはいつ出るんだ!

それはともかく。
『狼と香辛料』はちゃんと新刊の4巻を読了。とりあえず、先に二・三巻から感想記事にしてきます。

狼と香辛料第2巻支倉凍砂

『狼と香辛料(おおかみとこうしんりょう)』第2巻(II)

(支倉凍砂。イラスト/文倉十。メディアワークス。2006年。630円。装丁/荻窪裕司)
「狼神であるホロと旅することになったロレンス。彼は港街パッツィオで儲けを出すことに成功したものの、教会都市リュビンハイゲンで商売に失敗してしまう。多額の支払いを迫られたものの、払うべき手段は潰えてしまう。ホロもこれにはどうしようもなかったのだが、リュビンハイゲンに来る途中で知り合った羊飼いの少女ノーラと、共に破産の危機にある商人リーベルトと協力して、ある物の密輸によって挽回しようと試みる・・・」

パッツィオの街で貨幣投機に関わって大きく儲けたロレンス。その後、ポロソンの街でラトペアロン商会で武具(鎧)を買って北の方にある教会都市リュビンハイゲンでこれを売り儲けようとしますが、異教徒討伐の遠征が中止となって武器が余った状態になってしまったリュビンハイゲンではその値段が暴落していました。こうして多額の債務を抱えた状態になったロレンス。自分の所属するローエン商業組合からの助けも得られない中、もう破産して商人としての生命を断つしかないところまで行きます。
そこで思いついたのが金の密輸。リュビンハイゲンは金の輸入が抑えられ、その値段が上がっているということなので、密輸によって多額の利益を得ようとします。商人をやめるか、密輸で罰せられるか、というギリギリのところに起死回生を狙います。
で、この密輸に途中で知り合った珍しい女羊飼いノーラを引き込み、羊の体に金を仕込んで街の中に入れてしまおう、ということになります。ノーラは羊をリュビンハイゲンの教会から預かって羊飼いをしているけど、稼ぎにならない辛い生活をしているようで、これに乗ってきます。武器の暴落でロレンスと同じく被害を受けたリーベルトも仲間に入れ、密輸は実行されることになります。

「あの羊飼い、どう思う?」
「わっちのほうが可愛い」
「そうじゃなくて、腕前のことだ」

前巻同様、今回も引き続き中世経済ファンタジーなお話です。羊で密輸、と書いてあったので、もしかして金を飲ませて最後はかっさばくのかと思いましたが、当然そういうグロ方向ではいきませんでした。
ポロソンでの詐欺的手法とそのトリックを見破るホロの炯眼のシーンはいいですな〜。羊飼い少女ノーラが思ったより話の中で活躍しなかったので、ホロの活躍がより目立ちました。
いや、羊飼いというから、スリング(投石器)使ったりするかもとか思いましたが、そーいうシーンは無し。忠実な牧羊犬エノクがついてます。
ホロとロレンスは相変わらず互いに素直になれないツン状態といっていいでしょう。なんだか両者とも相手に弱みを見せるのをなるべく回避しようしようとしてるみたい。最後の方では「気になってるよ」とほとんど言ってるようなもんだとバラしてるというのに、それでも。二人の距離感の縮まりを少しずつ見てくのもいいかもしれない。


さて、この巻の話に関連した参考になるような本でも紹介します。
金の密輸については無いので、羊の方でも。

羊蹄記 人間と羊毛の歴史

『羊蹄記 人間と羊毛の歴史』

(大内輝雄。平凡社。1991年。2900円。318ページ)
第1章・羊のルーツ
第2章・メリノの誕生
第3章・ヨーロッパに広がるメリノ
第4章・英国の牧羊
第5章・ヨーロッパの牧羊
第6章・アメリカ大陸の牧羊
第7章・南アフリカの牧羊
第8章・オーストラリアの牧羊
第9章・ニュージーランドの牧羊
第10章・日本の羊毛工業


羊と羊毛の歴史について書かれたもの。前に蒸しパンさんたちと中近東文化センター行く前の週あたりにユーラシア関連のネタ仕込んどこう、とか思って読んでおいたのにまったく話題にできなかった。この本はヨーロッパ及びオーストラリア・ニュージーランドの羊毛産業の話が中心なんですよ。
しかし、内容の方は非常に興味深かったです。羊にも本当に色々な種類があって、どれもが特徴的な品種で、それぞれ使われ方が違うのだというのは始めて知りました。そして、長い品質改良があってこそ、あのフカフカの羊毛が取れるのが分かりました。中世後期以降はスペインのメリノ羊がとにかく抜群に素晴らしく、他の国はそれを手に入れようと密輸までする始末。スペイン王家も優良な羊を守るためいろいろな法律を整備したりします。さらにスペインとしてはその羊が他国との友好を深めるための贈り物として外交手段にもなったりするという点などは非常に面白かったです。
そういえば、今回の『狼と香辛料』で出てきた羊って、たぶん羊毛取るやつなんだろうけど、なんで街に連れてきたんだろう。それに10頭しか連れてないのも、羊飼いとしてはどうかとは少し思いました。

この本の中に、かつてアレクサンドロス大王も遠征に大量の羊を連れて行った、という話が書かれてたんですが、『アレクサンドロス大王東征記』の中を簡単にチェックしてみましたが、そういう記述は見つけられず。でも、どっかに書いてありそうな気はするのでまた探してみます。


三巻の記事はこちら


参照サイト
すぱイしーているず(支倉凍砂公式)
http://ameblo.jp/hasekura2/
ハイノハナ(文倉十公式)
http://haino.mods.jp/
電撃文庫&hp
http://www.mediaworks.co.jp/users_s/d_hp/index.php



この記事に対するコメント


蒸しパンさんが「スキタイの羊」のネタをふる。

次は私のコメント

>羊話
また違う本からネタしこんで行きますから、今度あの肉塊料理屋での食事会やりましょう〜

>スキタイの子羊
あの本、まだ読んでません。タイトルには惹かれましたが!
しかし、実際にあったら諸星大二郎の漫画で出てきそうな感じですね〜

あとかわいい絵見つけました。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~n-yana/maru/gall/bn/03/0301.html
Posted by 管理人・馬頭 at 2007年02月10日 02:36

蒸しパンさんのコメントがありました。

次は私のコメント

『トレイン探偵北斗 特急はくたかのヒロイン』(高森千穂・著)の挿し絵描いた人ですね。

たぶんスキタイの羊はこんなでしょう。これなら家庭菜園もできそうです。
Posted by 管理人・馬頭 at 2007年02月10日 21:44

蒸しパンさんがいやらしいMADを紹介してくれました。

次は私のコメント

>『こーどぎあす 反逆のるるーしゅ』
違いますっ! なんですかこの、エロゲのアニメ化OP調のMADは。け、けしからん。全力でF5キーを押さねば〜
Posted by 管理人・馬頭 at 2007年02月19日 00:38

蒸しパンさんのコメント

次は私のコメント

0
>こちらを保存して
こっちは見れませんでした〜。
Posted by 管理人・馬頭 at 2007年02月19日 11:11

蒸しパンさんが、コードギアスのDVDの2巻の内容がおかしいとのこと。

私のコメント

>DVD
まだ2巻目なのに飛ばすなぁ。
最終巻の映像特典はどうなっちゃうんでしょうね。
Posted by 管理人・馬頭 at 2007年02月24日 22:47

蒸しパンさんのコメントありました。

次は私のコメント

なんか、『コードギアス』のオリジナルな映像が無いですね。MADはあるのに。削除された?

てか、回線が光になったのに、まったくそれを感じないです。ひ、ひどい。
Posted by 管理人・馬頭 at 2007年02月27日 01:29
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これはそれほど長文になりませんでした。



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by xwablog | 2007-02-09 01:38 | 史劇
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