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どうも。今日はいい天気でしたね。せっかくの休日は天気が良いほうがいいですよね。私は二時間で参ってしまい、部屋に戻りましたが!
それはともかく。 下に『中世の迷信』の記事を書きましたが、このあと、『ヨーロッパ異教史』という本を見付けました。 この記事は『中世の迷信』を書いた時に、問題があって分けてしまった残りの部分です。 『ヨーロッパ異教史 A History of Pagan Europe』 (ブルーデンス・ジョーンズ&ナイジェル・ペニック。訳/山中朝晶。東京書籍。2005年。4500円。印刷・製本/壮光舎印刷株式会社) 第1章 新旧の異教主義 第2章 ギリシアと東地中海 第3章 ローマと西地中海 第4章 ローマ帝国 第5章 ケルト人の世界 第6章 後代のケルト 第7章 ゲルマン世界 第8章 後代のゲルマン宗教 第9章 バルト諸国 第10章 ロシアとバルカン諸国 第11章 異教主義の復権 謝辞 索引 まだパラパラっと一部しか見てませんが、これは面白い。 ローマ時代からのヨーロッパにおける異教の状況、どのようなものであったかを推察し、事例を紹介し、類似するものを挙げたり由来を説明したりしています。 バルト・バルカン諸国やロシアを紹介しているのもポイント高いです。 この本の冒頭に「異教」を意味する「ペイガン」という言葉の由来について書いてありました。 「『異教(ペイガン)』という言葉は『ヒーサン』と同じく、しばしば軽蔑をこめて『未開の』、あるいは『キリスト教徒ではない』ーー両者はたいがい同義とされるーーという意味に用いられる。文字どおりの意味は『田舎の』『村落(パグス)出身の』である。そこに宗教的な意味合いがこめられるようになったのはローマ帝国時代のことで、初期キリスト教徒が、ユダヤ教徒を除くキリスト教徒以外の信者を指して使ったのがはじまりだった。当時のローマ兵が民間人や非戦闘員を蔑視して『パガーヌス』と呼んだからだった(都会に暮らす洗練された自由な思想の持ち主よりも、地方の人間が旧来の宗教を墨守したからだというかつての定説は間違いである)。『キリストの戦士』を自任していた初期キリスト教徒は、自分たちの宗教を信仰しない人間を『パガーニ』、すなわち家にいるだけの連中と蔑んだのだ。」 私は「かつての定説」の方を信じてましたが、どうも違うみたいですね。都市型新興宗教のキリスト教と農耕・牧畜型の土着の伝統宗教という対立で見てたところが少なからずあったので、それに引きずられていたのかもしれない。 ちなみにこの呼び方は少しして廃れてしまい、「地霊(パグス)」という意味に戻ってしまいます。しかし、さらに少しして、また広い意味での異教を指す言葉として使われるようになったようです。 前にダンテの『神曲』を読んでたカノッサさんが、当時のヨーロッパの人々の、異教の神に対するイメージ・認識というものはどういったものだったのか? という疑問をおっしゃってたのですが、ここらへんを読むと全体的な状況が分かって来るかもしれない。さらにこれは、ビザンツ帝国において、市民レベルで『ホメロス』やら『イリアス』やらが読まれていたという話が、どれくらいのものであったのか、という疑問への糸口となるかも。 でも、実際の感覚として理解するには、やはり当時の古典作品を読んだりしないと駄目ですね。キリスト教社会でありながら、社会全体で運命の三女神などが信じられていた状況とかあるようですし・・・。チョーサーも「運命の三女神」について書いてるし、シェイクスピアの『マクベス』だってそういうのが登場する。そういったものを読まないと、どういったものか、といことが分かってこないかも。自分も『神曲』とか読もう! とか思いました。 あと、この本のバルト諸国の記事に面白いことが書いてありました。 「リトアニアはルス族の出身地である小ロシアへ領土を拡大してきたのだ。リトアニアに併合されたことで、小ロシアの異教は再興した。地域住民はこぞってリトアニア人を自認したが、公用語には白ロシア(ベラルーシ)語が認められていた。」 ヨーロッパ最後の異教国であったリトアニアですが、その支配領域におけるキリスト教徒の扱いについても知りたかったですが、「異教が再興した」というのも興味深い。どういう意味での再興なんでしょうね。 この本については、またしっかり読んだ後に記事にしたいと思います。 参照サイト 東京書籍株式会社 http://www.tokyo-shoseki.co.jp/ 関連記事 多様だった中世の信仰と迷信の形。ジャン=クロード・シュミット『中世の迷信』 http://xwablog.exblog.jp/7249791/
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| 2007-08-06 01:50
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