人気ブログランキング | 話題のタグを見る
  デジタル・クワルナフ
  管理人・馬頭(xwablog)。トップページのアドレスはhttp://www.toride.com/~digxwa/
トップ
企画展「古代ユーラシアの青銅器」を見てきました。中近東文化センター。講演会は「南アジアの青銅器時代」
2006年12月07日

この前の日曜日に「貂主の国」の蒸しパンさんのとこのイベントに乗っかって三鷹にある中近東文化センターに行ってまいりました。蒸しパンさんの他には「突厥が好き」の雪豹さんと「西夏史への招待」の武藤臼さんが参加。私めは中近東文化センター行くのは初。

古代ユーラシアの青銅器

現在、企画展「古代ユーラシアの青銅器」というものをやっています。200点近くの東西の青銅器の傑作があります。青銅器づくし。
この展示図録の表紙に使われてる二つの器具もありました。左は「獅子グリフィン形金具」(前1千年紀後半・イラン)、右は「獸首人面飾金具」(西周時代・中国)です。
どれも、非常に素晴らしいものばかりですが、東方では器が、西方では武具が多かったです。
中でも中国の文様をあしらった器の数々は感動もの。案内してくださった学芸員の方の言うように、西方より中国の青銅器の方が洗練されシャープなスタイルで、デザインの完成度の高さは驚くばかりです。ほんとに何千年も前のものとは思えないくらい。
イラン系の青銅器も多くてよかったです。動物意匠の品々が素敵でした。装身具や馬具も多かったですね。

展示品の中で特に注目すべき品としては、饕餮文兕觥(とうてつもんじこう)が凄く面白かったです。これはフィギュア作ったりする人とか漫画やイラスト描く人たちは大喜びするんじゃないかと。

ちなみに「兕觥(じこう)」とは盛酒器のことだそうです。

中国の昔の神様・饕餮(とうてつ)は繰り返しデザインに使われていてます。展示図録の表紙にもある「獸首人面飾金具」の上の部分も饕餮です。あと虁(き)という神様も多用されてました。そういや、虁は大西巷一氏の『女か』で、古い神様として「虁神」さまが出てましたね。



中近東文化センター・チケット

ちなみにこれは、入った時のチケット。

で、この日は講演会もやってました。

第6回 12月3日(日)
南アジアの青銅器時代
上杉彰紀(関西大学講師)

HPとかでは「南インド」って書かれてましたが、書き間違いだったらしい。実際には南アジア。てか、南インドってのだったらそれはそれで興味深いのですが。
だいたい2時間くらいの講演でしたが、自分的には好きなところにかなりかぶってるネタだったので大喜びでした。
ただ、問題は、この日は同人誌作ってた影響でほとんど寝てない状態だったことで、あまりにも眠たくて少し寝ちゃいました。もったいない・・・・。
それでも、話の方は興味深く、楽しかったです。

そういや、なんでも来年あたりからオリエント系の予算が計上されてて、研究に進展が見られるかもしれない、とか言ってました。うーむ、是非本とかたくさん出してほしいですね。

展示はいろいろ見ましたが、常設展も含め、時間が足りずに見切れなかったのがもったいなかったです。また行く予定。


この後、小川町にある時代屋という本屋に寄った後、飲み会をしました。これもまた、内容が濃くて凄く楽しかったです。みんな濃くて濃くて。


参照サイト
中近東文化センター
http://www.meccj.or.jp/
南アジアへの招待
http://www16.plala.or.jp/southasia-ua/
突厥が好きっっっ!
http://homepage2.nifty.com/i-love-turk/
貂主の国
http://blog.goo.ne.jp/north_eurasia/
西夏史への招待
http://homepage2.nifty.com/seika-shi/
むとうすブログ
http://samayoi-bito.cocolog-nifty.com/mutous/
歴史時代書房・時代屋
http://www.jidai-ya.com/

関連記事
古代中東史はやっぱり面白い。大村幸弘『鉄を生みだした帝国 ヒッタイト発掘』
http://xwablog.exblog.jp/10497272
7000年の歴史の重みが心地よい1級の品々。『ペルシャ文明展』上野・東京都美術館
http://xwablog.exblog.jp/10456226


この記事へのコメント

>みんな濃くて濃くて。

♪それって誉め言葉~?

どもども。何が濃いって、「ヒッタイト語初級」だけでなく「ヒッタイト語中級」まである中近東文化センターが一番濃いっしょ!
ポスターにも出ている人型銅器(用途不明)ってポスターになるだけあって、見ただけで何かパワーを感じましたよ(呪いだったりして)。
講演では、インダス「文明」?ってそのスライドの地図のほかの文化圏とどう違うの、同じじゃん、と「???」状態だったのを武藤さんが質問してくれたので自分がわかってなかったことがわかりよかったです。
Posted by 雪豹 at 2006年12月07日 23:22

>誉め言葉
え、えーと・・・場合によっては?

>ヒッタイト語中級
確かにそれだけでも濃かったですね。
たぶん、上級とかになれば、翻訳手伝ったりとかできるんじゃないでしょうか。
Posted by 管理人・馬頭 at 2006年12月08日 01:51

>中央ユーラシアつながりで。
池袋にある光芳書店が現在安売りセールやってます。
『北アジア考古学』『ちべつと紀行』があった。あと他にもあったような気が。
『亜富汗斯坦』という本が、南海堂かどっかの神保町の本屋にあった。小宮山じゃなかったはずだから、南海か。
Posted by 管理人・馬頭 at 2006年12月13日 03:1
by xwablog | 2006-12-07 00:47 | 日記
<< 水没した首都圏の混沌の中で生き... 更新記録75・「同人誌」に新刊... >>