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オランダの支配する台湾を舞台に日本人が活躍する。安彦良和『麗島夢譚(うるわしじまゆめものがたり』1巻
昨日は『龍骨』の補足本「碧瑠璃」「紅琥珀」の注文をしてきました。結局、せっかく買ったけど『ホビージャパン』も『電撃黒マ王』も必要なかったなぁ。
本が届くのは3月だそうです。

それはともかく。

麗島夢譚(うるわしじまゆめものがたり)第1巻_安彦良和

『麗島夢譚(うるわしじまゆめものがたり)』第1巻

(安彦良和。徳間書店。リュウコミックス。2009年。571円)
「1639年、南海を航行するオランダ船に秘かに近づき襲撃する海賊船があった。そこで彼らを率いる松浦藩主の息子・伊織は、囚われの身の異国人と一人の日本人と出会う。伊織はその日本人・シローがあの島原の乱で死んだはずの反乱軍首魁・天草四郎ではないかと素性を問うのだが・・・」

安彦良和先生の歴史ものの最新作。『ガンダム』の方をあんなに描いていてなお、これだけの作品も同時に描けてしまうというそのバイタリティに驚きますね。ほんと。
今度の歴史ものは、台湾を中心とした不穏な状況の東アジアの海洋が舞台のようで、タイトルにある「麗島」とは当時この地を占領していたオランダ人たちが「麗わしの島(フォルモサ)」と呼んだ台湾のこと。
神懸かり的な(そして人の話を聞かない男)シローこと天草四郎と、彼をマカオへと逃がそうとする謎の白人ミカ・アンジェロ、そして彼らと関わりはじめてしまった松浦藩主・宗陽隆信の息子・伊織が出会い、オランダの勢力が優勢なこの海域を抜け、スペインの勢力圏へ行こうとします。伊織はゼーランジャ城に捕まってしまいますが、それをミカが助けて・・・
彼らの他にも、流浪の身の上の剣豪・宮本武蔵や、肥後から派遣されてきた渋川右京亮も登場。そしてなにより、ミカ・アンジェロが実は三浦按針の息子(領地を継いだジョゼフ?)で徳川幕府の隠密(外人忍者!)だったりと、当時の日本の著名人とかも引っ張り込んで、なかなかややこしい状況を作り上げています。これ、どう始末つける気なのが凄く楽しみですね。

連載は『comicリュウ』。連載当時はとびとびの連載だったりしましたが、最近は調子良く掲載してます。

そういや、この前、『リュウ』『解剖医ハンター』という連載がはじまったって言いましたが、あれ、前後編の二回で終わってしまいましたね。なんだ残念。けど、面白かった。

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ついでに。
最新号の『ビッグコミックスピリッツ』も見ました。『シュトヘル(悪霊)』の第三回。ウィソ(すずめ)と呼ばれる少女の兵士が陥落する砦で果敢に戦うシーン。このウィソがどうにかなって恐れられる「シュトヘル」となるのでしょうか?
ちなみに登場する人名についてはむとうさんのところで、コレじゃないか、というようなことを書いてます。


参照サイト
コミックリュウ
http://comicryu.com/top.html

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